B4-12 ページ21
『あぁ、どうしてなの？私でも問題はないというのに…。どうしてAがいいのです？私の方が絶対素敵なのに…！！』
恨めしげな声がしても、ショッピは何も反応できずにいた。その変わり、Aが天井を見上げて、少し鬱陶しそうに顔を顰めている。
「……うるさいよ」
「ふふっ、ショッピさん。貴方は私が殺します。
ですから、待っていますね？」
Aを無視して、メイソンの気配はなくなった。自分達以外は誰もいなくなった空間に、Aの呆れたような、安心したようなため息が響く。
「……もう、殺されたかと思った。間に合わないんじゃないかって……思って……。
ねぇ、聞いてる？」
少し首を傾げながらそう言うAに、ずっと上の空状態だったショッピは、はっと顔を上げた。
頭の中には、未だにAの言葉が木霊している。
「……さっき、こう言ったやんな？」
「え？」
ショッピは自分よりもずっと小さいAの手を掴んで、壁に押し付ける。
体の熱が沸騰してるみたいに熱い。顔も熱くなって、ほとんど機能していない頭に、【神に誓って】という単語が、ずっとぐるぐると回っていた。
「神様、神様って、神様に…『神に誓って』って。神様に誓ってくれるん？ほんまに神様に誓って殺してくれるん？」
「な、なに……？」
「だから、だから神様に……！！」
強く押さえすぎたのか、バランスを崩して床に倒れこんだAを上から押さえつけて、じっと曇りのない青い目を見つめた。
「……るさい」
「え？」
「うるさい！痛い！しつこい！
それに、僕は嘘が嫌いなの！！」
急に荒々しくなった口調で怒鳴られたと同時に蹴り飛ばされ、腹に激痛が走る。でも、その痛みで少し冷静になった。【嘘が嫌い】というのが本当なら、さっきの約束は絶対に守られることになる。
Aはふくれっ面で起き上がりながら、これみよがしにため息をつく。
「はぁ……僕さ、一緒に居ると得があるって思ってたけど、お前がいると結構大変かも……
ねぇ、ショッピ」
小さく笑いながら、Aは鎌を持ち直した。透き通った青い瞳が、無表情なショッピを映す。それを見て、少し不思議な気分になった。
ショッピ自身は、もっと表情を作っているつもりだったから。
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ネロ - らっぴょこさんさん» 同じく (2021年3月26日 21時) (
レス) id: 60a73795c6 (このIDを非表示/違反報告)
うわばみ��(プロフ) - ルキさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年10月30日 22時) (レス) id: baf7cd5c38 (このIDを非表示/違反報告)
ルキ(プロフ) - あぁぁぁっぁ好きっ！(唐突)更新頑張ってください！応援してます！ (2020年10月30日 21時) (レス) id: cf78d11b1b (このIDを非表示/違反報告)
うわばみ��(プロフ) - らっぴょこさんさん» そう言って貰えて嬉しいです。これからものんびりですが、頑張ります。 (2020年9月13日 21時) (レス) id: 5c7d5c749b (このIDを非表示/違反報告)
らっぴょこさん(プロフ) - あ、好きです。殺戮の天使もdも好きなので､､、こういうフリーホラーゲームとコラボ(？)してる作品って少ないですので､めちゃテンション上がりました！応援してます！ (2020年9月12日 23時) (レス) id: c590781f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うわばみ�� | 作成日時：2020年8月15日 17時
