B3-6 ページ32
身体中が刃物で刺されたみたいに、火で炙られてるみたいに痛くて声も出ない。遠くの方で、ショッピと小鳥の声が聞こえる。
が、だんだん視界も消えて、音も消えてく気がした。
そんな真っ白な視界の中に、小さい時の自分が立っていた。ぐずぐずと目元を擦りながら、涙でびしょ濡れの顔を上げる。
『______』
なにかを呟いたようだが、意識を何とか保つことで精一杯のAには聞き取れなかった。
それなのにも関わらず、それを見た途端、その音のない声を聞いた途端、ゾワゾワと気持ち悪い感覚が走った。死んだみたいなガラスの目が、気持ち悪くて仕方がない。
そのとき、痛みがだんだん遠ざかっていくのに気がついた。だんだん、意識も消えていく。
体の力を抜いて、不思議な感覚に身を任せようとした。生きることを半分諦めたそのとき、
「うるさくてもええから、生きてるんやったら、声、出して」
そんなショッピの声に、昔の自分は消えて、引き裂かれるような激しい痛みが戻ってきた。
「ぁ"ッ……！？はっ、ぁ？！……ッあ……！！！」
声にならない声が喉から出て、Aは目を白黒とさせる。涙で滲む視界はチカチカと点滅している。
__苦しい、痛い、怖い、熱い__
それしか考えられなくて、それ以外の感情も記憶も、だんだんどこかに溶けていく。
すると突然、永遠に続きそうな苦痛がふっと無くなって、何も感じない真っ白な世界に投げ出された。
△▼
Aの大声を聞いて、ほっと思わず息を吐いた。
でももう時間はない。
ショッピはAが置いておいてくれた鎌を使って、人形の頭を一つ一つ切り落とした。赤い血飛沫みたいに、赤い綿が勢いよく飛び出す。その光景は不気味で気持ちが悪い。
それでも悩んだりする暇はなくて、黙って手を動かした。最後の1つを切り落とした時、あれだけ流れていた電流が止まった。
ショッピはすぐにAに駆け寄り、電気椅子から担ぎ下ろして、膝に乗せる。
「A……A……！！」
苦しげに寄せられた細い眉。涙とヨダレでぐちゃぐちゃの顔。呼吸は止まっているんじゃないかと思うほど浅い。
「A………！」
ピクリとも動かないAに、ショッピは祈るように苦しそうなその顔を見つめる。一分も経っていないはずなのに、途方もないくらい長く感じた。
「………ぁ………ｼｮ、ピ……？」
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ネロ - らっぴょこさんさん» 同じく (2021年3月26日 21時) (
レス) id: 60a73795c6 (このIDを非表示/違反報告)
うわばみ��(プロフ) - ルキさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年10月30日 22時) (レス) id: baf7cd5c38 (このIDを非表示/違反報告)
ルキ(プロフ) - あぁぁぁっぁ好きっ！(唐突)更新頑張ってください！応援してます！ (2020年10月30日 21時) (レス) id: cf78d11b1b (このIDを非表示/違反報告)
うわばみ��(プロフ) - らっぴょこさんさん» そう言って貰えて嬉しいです。これからものんびりですが、頑張ります。 (2020年9月13日 21時) (レス) id: 5c7d5c749b (このIDを非表示/違反報告)
らっぴょこさん(プロフ) - あ、好きです。殺戮の天使もdも好きなので､､、こういうフリーホラーゲームとコラボ(？)してる作品って少ないですので､めちゃテンション上がりました！応援してます！ (2020年9月12日 23時) (レス) id: c590781f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うわばみ�� | 作成日時：2020年8月15日 17時
