妖と鬼 肆

託すもの ページ17

「なにしてんのよ！！
あんたたちも起きたなら
加勢しなさいよっ！！！




結核だとか不治の病だとか知らないけど
ちゃんと働かないなら
あの人に言って夢を見せてもらえないようにするからね！！」




後ろを向くと
青白い顔をした男の子が二人、立っていた


一人は涙を流し
もう一人は怯えた顔をして私を見ている




(私の、夢とつながってた人なのかな)




怯えた顔をした男の子は
ボスんッと椅子に座りこんでしまった





カタカタと手が震えている




と、



「ごめん


俺は戦いに行かなきゃならないから」





竈門君はそういうと
子供たちを気絶させていく




「幸せな夢の中にいたいよね
わかるよ



俺も夢の中にいたかった」





悲しい表情を浮かべる竈門君







「・・・君、大丈夫かい？」



泣いている男の子に話しかけると
ハッとした顔をして竈門君の顔を見る






「・・・・・・・ありがとう

気を付けて」



「！！


はい！！」





竈門君は大きく、嬉しそうに返事をすると
車両から出ていこうとする





「竈門君！！鬼は多分先頭車両にいるはずだ！！
斑を連れていけ！！」



「なぬっ！？」





斑は気に食わないという顔をするが
状況も状況なので
竈門君についていく





「私も行きたいが他にも鬼がいるかもしれない！
私が後方車両を守る！


行けるね？」





「はい！！！
お願いします！！！！！」




そういうと竈門君と禰豆子ちゃんは行ってしまった





子供たちを椅子の上に寝ころばせ
必死の思いで煉獄さんたちを起こしていると

さっきまで怯えていた男の子が
震えた声で私に声をかけてきた





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