慰め…平助→千鶴 ページ2
千「へ、平助君が謝ることじゃないよ!羅刹を見ちゃったのは私の不注意だからっ…!」
平「…なっ!」
羅刹を見たのはお前の不注意じゃねぇだろ!と言おうとしたが先に千鶴が話し出した
千「それに、本当はあの時殺されてるはずだし…今こうやって生きて此処に居座らせて貰えてその上食事も出してもらえてるだけで十分ありがたいと思ってるんだよ?…むしろ悪い気がするし…」
こんなひどい扱いをされているのにこの状況に感謝をしている。平助は千鶴がとても優しくて、強い奴だと改めて思っていた
平「千鶴、お前良い奴だな。もっと俺らに甘えて良いんだぜ?」
千「悪いよ…父様を探してもらってるだけでもすごく嬉しいし…最近は皆優しくしてくれるし。でも最近思うんだ…」
それだけで満足すんなよ!と言いたかったが平助は千鶴の最後の言葉が気になった
平「ん?何を思うんだ?」
千「私が此処に来て随分たって最初の頃は皆の事がとても怖くて馴染めそうになかったけど、段々皆と過ごしていると役に立ちたいと思い始めて…私は少しでも皆の役に立てるようにしているけれど、それでもたまに皆との距離を感じちゃってそのたびにやっぱり私は邪魔なんだ…私は皆の役には立ててないんだって…迷惑をかけてばっかりなんだなって…」
千鶴が我を忘れて喋っているといきなり平助に腕を捕まれたかと思うと引っ張られ千鶴の体が温かいものに包まれた
ギュッ
千鶴はその温かさが平助の体温だと気づいた
千「っ!」
千鶴が驚いていると平助が千鶴に抱きついたまま千鶴を落ち着かせるように話しだした
平「千鶴!落ち着けよ。な?そんなに自分を責めるなって。」
千鶴は平助の言葉を聞いていたがまたもや感極まっていきよいよく話し出していた
千「平…助君…私は皆の役に立ちたい!でも…何をやっても皆の役には立ててないような気がして…私が勝手に皆に少しでも近付けたらって思っちゃって…でもそうすればするほど自分の立場を改めて実感してやっぱり私と皆は違うんだってわかって…そしてまた勝手に悲しくなって…私が悲しくなっていても皆に迷惑をかけるだけなのに…」
平助は途中まで千鶴の話を静かに聞いていたが段々千鶴の話が千鶴自信を追いつめていると思い千鶴の話を遮った
平「っ!もういいよ。喋んなくて。辛かったよな。よく1人で耐えてたな。偉いな千鶴は。泣きたいときは泣けばいい。辛いときは、甘えたいときは誰かを頼れ!千鶴だけがそんな我慢しなくて良いんだよ。」
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作者名:沖土瀬鹿 | 作成日時:2015年5月7日 19時