小指でかわす約束

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壱「はあ。」





え。ため息!?






「、、、なんのため息ですか、、、」





私がどこにも行ったことがないから？






それはしょうがないじゃない




まだまだ施設にいた時間のほうが長いんだから





川村さんが私の素性を知らないからそんななってため息がでるんだ

それでも、施設にいたからって楽しいことはたくさんあったのに、、




「私がどこにも行ったことがないのは赤ちゃんの時から施設にいたからです。

だからって同情してほしいわけじゃないですが」






なんかこういう所が1番悔しい




施設で育ったから可哀想だとか苦労してるんだとか



そりゃあ苦労はしてるけど可哀想ではないもん






壱「まって。そもそもその事は知ってんで、だからってその事でため息出した訳やない。

ちょっと色々考えとった。


気分悪くさせてごめんな」






それだけ言って川村さんは白詰草の部屋から出ていった






はあ。




なんか明後日帰るのにこんなに険悪な雰囲気になっちゃって大丈夫かな、、、






まあ、私がちょっと大人気なかったかな







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