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#36 ファン ページ16

慎「いつも応援ありがとうございます」




テレビの中の慎吾はファンの人にそんなこと言ってて。

私だって数年前まではファンの1人だったのに。




『…こんなだったら付き合う前の方が幸せだったかな』

慎「お姉さん何言うてんの、俺傷つくねんけど」

『あ、慎吾、違くて、』

慎「じゃあ何?聞かせて」

『…ファンの人の方が慎吾に会える時間多いし、慎吾のかっこいいとこいっぱい見れていいな、って』

慎「やから付き合う前の方が幸せや言うてんの?」

『…』

慎「かわええなあ笑」

『なっ、笑わないでよ!私は真剣なのに!』

慎「俺やってAと真剣に付き合ってんで?ファンの1人やったAのこと好きになって今付き合ってるのは俺やん」

『うん、』

慎「俺にはAしかおらへんよ」

『…慎吾好き』

慎「俺も好きやで。やからさ、苗字石川になる準備しといてな」




"もっとちゃんと計画立てて言いたかってんけどな〜"なんて笑ってる慎吾。





慎「泣きそうな顔せんといて笑」

『してない、』




慎吾に抱きつくと彼の胸あたりに頭がくる。




慎「かわいい顔見せて」

『やだ』

慎「…Aのお母さんたちのとこ挨拶行かなあかんな」

『私のお母さん慎吾大好きだから大丈夫だよ』

慎「お父さんは?」

『亀井さんが好き』

慎「ほんなら仲良くなれそうやわ笑」




いつもより優しい口調で話してくれる慎吾。

きっと私の人生で1番幸せな瞬間だ。

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作者名:みぃこ | 作成日時:2019年3月17日 0時

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