:→ ページ16
綾に送ってもらうことになったけど
なんせ久しぶりやし
最後のサヨナラもおぼえてへん
昔のこと引きずってるのってうちだけ?
あー。ここの駄菓子屋さんまだっあったんや
なんとなく思い出してきた
ここ曲がったら公演あったよな?
なんか、大阪をずっと避けてきた
きがするな
綾「なぁ」
A「ん?」
綾「あの時はごめん」
やめてや
やめてや
A「ううん。うちが悪かった」
綾「あの時の俺にはお前が持ってる傷を
受け止めることができひんかった。
「俺がずっとおる」とか言うてたくせに
何もできひんかった」
A「っ、」
綾「気遣ったら逆にAが傷つくと
おもったから、隣におらんほうがいいとおもっ
た、Aを幸せにするのは俺以外やと
おもった。だからお前から距離置いてん」
そうやったんや、
全部うちの為やったんや
綾「それでもAがずっと好きやった
なんせ俺の初恋お前やから」
A「え?」
うそやん、
そんなん初耳や
綾「Aのことが死ぬほど好きやけど
でも自分の気持ちだけで行動したら
Aが傷つく、そんなことばっかり考え
てたときAが大阪におらへんって聞いた」
綾「Aは新しい人生を送ろうとしてる
新しい人生に俺はいらんねやっておもった
だからこの際Aのこと忘れようと思った
せやけど無理やった、寝て起きて寝るまで
Aのことを考える気持ちが
ずっと心のどこかにあった」
あれ、うちも
東京におっても心のどこかに綾のことがあった
綾「会えたら伝えようと思っててん」
A「え?」
綾「Aの事が好きや。
この気持ちは今まで変わらんかったみたいに
これからもずっと変わらんとおもう」
A「っ。」
綾「返事はいつでもええ、せやから
ちゃんと考えてほしい」
A「...」
それから会話は一切なかった
綾「ほな、」
A「うん...。ありがとう」
綾「おう」
58人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:どーもと! | 作成日時:2018年1月13日 19時