【あたしンち】おれンちユズは転校生に恋をする (ページ36)

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36.デート当日ページ36

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『よし、できた！』

今日はユズとの初めてのデート。服は昨日買ったシンプルな水色のワンピースにした。
暑いから日焼け止めと麦わら帽子も持ってサンダルを履いて家を出たナマエは水族館へと向かう。

『(ちょっと早く着きすぎちゃうかなぁ。混んだら嫌だし先にチケット買っとこうかなぁ…)』

ミーンミーンと鳴き声を聞きながら着いた水族館は外よりだいぶひんやりしていて涼しかった。時計を見ると9:45 まだ早い。ユズが来る前に汗を拭いて化粧を直そうと隅により鏡を取り出し最終チェックする。

そして9:50 予定より少し早く到着したユズと合流するのだった。

｢今日あっちぃーね。水族館にして正解だったな｣
『ふふっ、うん。』
｢？どうしたの？｣

隣を歩くナマエがくすくす笑うので不思議に思い訪ねると嬉しそうにナマエは答えるのだ

『今日もおそろいだねって』
｢え？……あ～。遠足のときはまじ恥ずかったな｣
『今日は水色コーデだね。』

水色のワンピースと水色のシャツ
白いサンダルと白い靴。
手を繋いで水族館の中に入っていった。

ペンギンゾーンや、アザラシゾーン、アマゾンゾーンや深海ゾーンまであったがナマエが1番気に入ったのはクラゲだった。

ゆらゆらしていてよく見ると触手がピンクに光るやつや、黒い子や足が長い子もいた

｢へ～初めて見たけど結構色々いるんだね｣
『ユズはクラゲすき？』
｢好きとか嫌いとかは無いけど…まぁ綺麗かも｣
『私はね、今日好きになった』

ぼんやり薄暗い中で見るクラゲはキラキラしていて、少し肌寒い水族館の中繋いだ手は温かかった。

『クラゲって食べらるんだよ？』
｢うげ、よく食べようと思ったよな最初の奴｣
『海の味がするんだってさ』
｢あははっそりゃ分かりやすいな笑｣

まだ中学2年生のユズとナマエにとってはこれ以上無いくらいロマンチックなデートだった

その後はカフェで昼食とデザートをたべた。
姉や母に神経質だと言われることが多いユズだがナマエとはお国柄の違いか元の性格か分からないがぶつかることも無く楽しく食事した。

『えっそんな大きいハンバーガー食べれるの？凄い』

｢家じゃハンバーグなんか滅多に出ないし食べれる時にガッツリ食べときたいんだよね。量も足りないし。だから夜中に勝手になんか食べて怒られるんだ｣

『そっか育ち盛りだもんね、昨日の晩御飯は何食べたの？』

｢ちくわとはんぺん｣

『…何かの呪文？』