男前彼女とオカマと暗黒のタマ (ページ22)

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20.ZIPPO ページ22

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『ツヨシくんこそ。なにかあった？』
「別に？それより。貸しなさいそれ」

そういってスルっとAのZIPPOを取り上げ、
Aが咥えていたタバコも取り上げ自分の口に銜え息を吸い込み火をつけた。
火がついたことを確認し、Aへとタバコを差し出したところで目を丸くした。

『～～～っ！！！』

足元で赤い顔を押さえて蹲っているAを見つけたからだ。頭に？を浮かべ首を傾げる覗き込む
「どうしたのよ？」

『いや、なんでも無い。です』
ありがとうございます…とボソボソと話し、今度こそ膝に顔を埋めて小さくなってしまったAにラベンダーはもしかして…と自分の考えを声に出してみた

「間接キスとか…？」
『～～～～～』

これは正解のようだ。と目の前にいるAをラベンダーはさらに覗き込む。
(これは脈アリかしら。)

「ふふっねぇA？
これは期待してもいいのかしら？」

膝に埋まっている顎を人差し指でついと持ち上げ赤くなっている顔をこっちに向かせ視線を合わせる。
ドキドキと自分の鼓動か Aの鼓動か分からない心臓の音が大きく聞こえてくる。

「ふふっ。ねぇ、A？」

答えないと離さないと更に顔を近ずけ更に目線を交わらせる。しばらく挙動不審に視線をさ迷わせたあとあの…と震える唇で言葉を選びながら小さな声でボソボソと喋り出す。

『あの、自分女なんですけど、女性らしいとか全くなくて…男じゃないけど、言葉遣いとか顔とかは男に近くて…それで、あの、何が言いたいかって言うと』

そこまで言ったところでゆっくりと、長いことさ迷わせた視線をラベンダーに戻す。

『どうにか努力したら好きになってくれる？』

「……。」

心臓が爆発しそうなくらいうるさい。
何も言わないツヨシくんに居た堪れないし。
かと言ってすぐ目の前に綺麗な顔があり動けないし。
なんだからしくないけど、もう泣き出しそうになっていたら、それまで黙っていたツヨシくんが口を開いた

「前も言ったでしょA」

そう言って優しく笑って顔を近づいてきたラベンダーにこれから何をするのかわかったAもゆっくり目を閉じた。

最初はふわっと触れるだけのキスをして顔を離した。そのあとまたキスをし2.3回啄まれたあとに少し深いキスもして。

火をつけたタバコが全て灰になるまで夢中でキスを繰り返した

「私は今のままの貴方が好きよ」