早朝、駅改札口の待ち合わせ ページ32
朝6:26。
まだ人もまばらな駅の改札口。
いつもと同じような、違うような。不思議な感じがする。
こんなに朝早く来たことないからな。
「お、想麻早いやん」
「おう、おはよ」
「ヨコとすばるは？」
「来てねえ。連絡一応入れたけど、多分まだ寝てんな」
「しゃあないな。妙子に連絡入れるか」
「……誰の女だ？」
「すばるのオカン」
「お前人様のお母さん呼び捨てしてんの？ いくらパーソナルスペースガン狭の村上でもそれはねぇだろ」
「いや、すばるが言うててん。『おばちゃん言うても色んなおばちゃんおるやろ。ウチのは妙子でええわ』て」
「そんなん渋谷のおばちゃんでいいだろうが」
そんなパーソナルスペース激狭男こと村上がコールすると、すぐに出た渋谷のお母さん。どうやら起こす時間を間違えてたらしく、向こうでも分かりやすいくらいに息子を叩き起してた。
アタシもアタシで寝坊王こと横山にコール。7回目でようやく寝起きの『もしもし』が聞こえたので、モーニングコールのミッションは成功した。
「今何時だと思ってんだ？」
『んー……え…ふぁあ……』
「今日7:13発の電車乗るっつったよな。今何時だって聞いてんだよ」
『ん……ろ、ろく……ろくじ、よん…じゅう…？』
「そうだな。6時48分だな。お前ん家から駅までどんくらいかかる？」
『………………………うわっ!!!!!』
「早く来ねえと先行くからな」
返事も聞かないでブツっと切れた電話。多分こっちは目覚ましかけ間違えてた疑惑。
だからアラーム5分おきにセットしとけってあれほど言ったのに。
「すばる、今家出たらしいわ。チャリかっ飛ばしとるって」
「駐輪場、東口じゃね？ こっち西口だけど」
「最悪ホームで合流できたらええやろ。ヨコは？」
「たった今起きましたって声してた。もう間に合わねえだろ」
「いや、分からんで。ヨコやからな。すばるに拾われて2ケツで来るのも有り得るわ」
「それ絶対お巡りさんに引っかかるやつだろ」
ちなみになんでこんなに朝早い時間の電車に乗るかというと、大学の構造に理由がある。
アタシらが受ける大学は、キャンパスが3つある。そのうちの1つが今回の受験会場で、最寄り駅から電車で30分かかる。
なんでわざわざ1番遠いキャンパスに設定したんだか知らないけども、余裕もって早めに着いておきたいので7時台の電車に乗ろう、ということになった。
『早めに着いてたらええやろ』って言ってた本人が寝坊すんなって話なんだがな。
続く
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←試験は何があろうが本人よりも親の方が過剰に心配してると思う
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朱雀(プロフ) - マルルさん» コメントありがとうございます！そして、おかえりなさいと言うべきなのでしょうか？(笑) 私も18祭行きました！余韻に浸りながら細々と続けてます！生活がガラッと変わりなかなか更新頻度が芳しくありませんが、ぜひ最初から読んでまたご覧いただけたら幸いです！ (2022年7月20日 13時) (
レス) id: e3806d850b (このIDを非表示/違反報告)
マルル - 初めまして！18祭のライブに行ってから久々にこの小説が読みたくなって必死に探して最初のシーズンから読んでます。個人的に村上くんとの絡みが好きです！これからも応援し続けます！ (2022年7月19日 20時) (レス) id: 3bfedbe2b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱雀 | 作者ホームページ：
作成日時：2022年3月19日 1時
