顔の濃い二人と持ち物検査 ページ26
距離取ろうとするアタシと詰めようとする渋谷これをどう解釈したのか渋谷ファンのざわざわが激しくなってくる。
ちょっと今スマホで写真撮った音したんだが？
「てめっ、マッッ、ジでやめろ肩掴むな指立てんな寄るな寄るな」
「もうええやん、すぐにバレるんやから」
「何が？ そもそもアタシとお前の間に何も生まれちゃいねえんだよ」
「そら俺とAの……」
「あ、せんぱーい!!」
やめてくれただでさえ注目浴びてんのに更に拍車を掛けるな。
助かったと言うべきなのか来るなと言うべきなのか分かんねえぞこれ。
「あ、すばるくん。おは、おはよお」
「お、おお。亮やん」
「おう、錦戸……」
「先輩、もう体調いいんですか？」
「あ、うん。まあ」
「よかったぁ……昨日めっちゃ顔色悪かったから心配してたんすよ」
「そうか。悪いな、心配かけて」
「で、なんで今日はすばるくんと……？」
「押しかけられた」
「俺が迎えに行ってん」
「ええ!! 俺も行けばよかった……」
「いい、いい。来なくていい。余計に注目浴びる」
「それは先輩が可愛えからちゃいます？」
「違います」
そうこうしてるうちに校門前。なんかところどころに小集団できてっけど、なんかあったっけ。
あそこ手に持ってんのって、ヘアアイロン？ と、香水……？
「やばっ、今日抜き打ちチェックやん!!」
「ああ、そうか。今日だったか」
「アカンアカン俺DS持ってきてもうた」
「先輩、音楽雑誌ってどうなると思います？」
「音楽への造詣を深めるためっつって切り抜けた奴はいた」
「おっしゃそうしよ」
抜き打ちチェックはいつもホームルームやる前に担任がやるから、校門前でバレたらまずいもん隠したりしてなんとか没収を回避してる。
持ち物検査だから、制服のポケットに香水とか化粧品とか詰めて誤魔化す人がいれば、ゲームとかはジャージ入れてる袋に詰めてたり。
あとは部室に荷物置いてから教室行ったりとか。前に柔道部の部室、チェックに引っかかりそうなもんばっかで溢れかえってたな。誰だよラジカセ持ってきたやつ。
「ちょ、亮。これ部室置いとって」
「ちょ、ソフトも持ってきてたん？」
「こればっかりはやめられへんねん」
「家でやれよお前」
「そういう先輩は無いんですか？ 没収されそうなもん」
「持ってくる必要ねえもんわざわざ鞄に入れっかよ」
「やっぱ、そういうところ先輩やなぁ…」
「あ、アカン。教科書持ってくんの忘れたわ」
「ドアホ!!」
久しきかな、朝の喧騒→←そういやそんなこともあったなと記憶を引っ張り出す
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 164人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朱雀(プロフ) - マルルさん» コメントありがとうございます！そして、おかえりなさいと言うべきなのでしょうか？(笑) 私も18祭行きました！余韻に浸りながら細々と続けてます！生活がガラッと変わりなかなか更新頻度が芳しくありませんが、ぜひ最初から読んでまたご覧いただけたら幸いです！ (2022年7月20日 13時) (
レス) id: e3806d850b (このIDを非表示/違反報告)
マルル - 初めまして！18祭のライブに行ってから久々にこの小説が読みたくなって必死に探して最初のシーズンから読んでます。個人的に村上くんとの絡みが好きです！これからも応援し続けます！ (2022年7月19日 20時) (レス) id: 3bfedbe2b8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朱雀 | 作者ホームページ：
作成日時：2022年3月19日 1時
