アタシが苦手な野郎共【∞】祭 (ページ2)

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【Halloween】弍ページ2

『あ、いたー!!』

「おー……なんだ、アズか」

愛紗「なんだって何よぉ。どう? 見て見て、可愛い?」

「いんじゃね」

愛紗「だよねー!! やっぱ私くらい可愛くないとこんな衣装着こなせないだろうし? そこらにいるフツーの女が着てたって何も引き立たないよねー。

ま、Aは何着ても平凡だから安心して♪」

「何をどう安心すりゃいいのか5秒以内に答えやがれ」

今日のアズはいつも以上にテンションが高い。

それは服装のせいか、それともイベントのせいか、
もしくはその両方か。

アズも当然の如く制服なんてもんは着てなくて、代わりにおもっくそ丈の短い黒のワンピースみたいなのを着用。

化粧はいつもより濃いし、唇なんて人食ったみたいに紅い。

極めつけは頭の黒い猫耳。と尻尾。

オマケに首には苦しそうなモン付けてて、見てるこっちが苦しくなる。

愛紗「ねぇ、可愛いネコちゃんにお菓子はないの?

Trick or Treat♪」

「ほらよ」

愛紗「………チュッパチャップス」

「アタシの非常食。もらえるだけありがたいと思いな」

愛紗「んもーっ、こんなんじゃ足りない!! 他にないの!?」

「弁当」

愛紗「まったくー……ハロウィンなんだからお菓子持っとくのは常識でしょ!?」

「お前の常識を押し付けんなアホ」

愛紗「大体、Aはイベントに興味なさすぎ!! なんでこう無関心なのかなー…」

「疲れるしめんどい。仮装つったって何すりゃいいんだよ。衣装すら持ってねーってのによ」

愛紗「貸したげるじゃん」

「やだね。アズの持ってるやつはアタシの趣味じゃない」

愛紗「しっつれー!!」

『お菓子貰ってくる!!』って怒りながら教室出てった黒猫女。

残ったのはアタシだけ。

他の人らはみんなお菓子もらったり脅かしたり、なんかそんなんやってる。

もういいかな、眠くて眠くてしょうがねぇんだ。

パトラッシュいいだろ。アタシもう眠いんだ……

ぅ…ん

そう……さ…

『想麻ちゃん起きてーーーー!!!!』

「ぉぉああああぁああっ!!!!!」

＿＿＿＿＿＿ガタガタンッ!!! ガツッ!!

「いっ!!」

なんだよ!? 敵襲!?

すっげー耳痛いし頭痛いし身体ダルいし!!

あ、身体ダルいのは寝てたからか……

『おはよー、想麻ちゃん』

「てっ、め……

大野!! 何しやがる!!

ヘラヘラしやがって、マジぶっ飛ばすぞゴルァ!!」

大野「こうでもしないと起きないからー」

ムッカつく!

なんか落ち武者みたいな格好して似合ってんのもムカつく!!