3「妹分」 ページ7
?「おはようございます」
悠理「あっ! 野梨子、おはよう!」
A「のん、おはよー。疲れた顔してるね…」
野梨子「…えぇ」
2人の後ろから声を掛けたのは、先程男子群から逃亡した野梨子であった。
運動不足の野梨子が全力で走ったのなら、当然元気も無くなるというものだ。
A「のん、これ食べる?」((ｽｯ
そう言い、差し出したのは悠理から貰った2個目の肉まん。
まだ口をつけておらず、ほかほかと湯気を立てている。
それを見て、野梨子は驚きの表情を見せた。
野梨子「よ、よろしいんですの…?」
A「うん、いいの。あたし、もう1個食べちゃったし」
野梨子「…ありがたく、頂きますわ」
そう呟き、受け取って台紙を剥がし、かぶりついた。
野梨子「…美味しいですわ」
A「だよね! さすがゆり、食べ物のチョイスはいいよねっ」
悠理「へっへ〜♪」
Aの笑顔を見て、悠理と野梨子は顔を綻ばせる。
そこに、新たな声が加わった。両手に花束やら手紙やらを抱えている可憐である。
可憐「悠理! 野梨子! A! おはよう!」
満面の笑みを浮かべて駆け寄る可憐にあいさつを返す3人。これも、毎朝のことである。
A「また随分ともらったねぇ、れん」
可憐「えぇ。またファンが増えちゃうわ」
『困っちゃう♪』と言いつつも嬉しそうな可憐。
それは、両手にあるプレゼントだけではない。
目の前にいるAがいるのも嬉しそうな顔をしている理由の1つである。
と言うのも、Aは悠理、野梨子、可憐が溺愛する、言わば妹分なのである。
なので、Aに危害を加える者、貶す者、などが居たならば即刻制裁を与える。
自分とは違う魅力をたたえるAの存在は、生徒会の美人3人を癒すものとなっていた。
悠理「早く行こうぜ!」
野梨子「A、ちゃんと寝ましたの?」
A「うん、寝たよ? 3時間くらい…」
可憐「ダメよ! 最低10時間は寝なきゃ!」
A「え、でも… 一応特待生だし…」
野梨子「だからといって、夜ふかしはいけませんわ」
悠理「ちゃんと食ってるか?」
A「食べてるよっ」
悠理「アタイより小さいんだから、もっと食えよっ」
A「小さいのは関係ありませーん!」
拗ねたように、唇を尖らせるA。
そんな彼女に、慈愛を込めて視線を送った。
実の妹のように可愛がるAのことを、この3人は決して手放しはしないだろう…
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朱雀(プロフ) - ゆかこさん» コメントありがとうございます！主人公は特待生ですが、ずば抜けた天才ではないんです。なさそうでありそう、をイメージしてますので2級ほどが妥当かと思ったのでこのように設定しました。ご指摘、ありがとうございます。 (2017年7月27日 13時) (
レス) id: e3658a4b6e (このIDを非表示/違反報告)
ゆかこ - コメント失礼します。とても面白く、楽しんで読ませていただいています。主人公の設定なのですが2級ですとあまり天才感がないのではないかと思います。 (2017年7月27日 13時) (レス) id: 6ec6dfda31 (このIDを非表示/違反報告)
歌広場公認の嫁だけど文句ある？(プロフ) - 朱雀さん» ありがとうございます。よろしくお願いします。 (2017年7月25日 9時) (レス) id: 2200419093 (このIDを非表示/違反報告)
朱雀(プロフ) - 歌広場公認の嫁だけど文句ある？さん» お望みでしたら、書き加えますよ！ (2017年7月25日 9時) (レス) id: e3658a4b6e (このIDを非表示/違反報告)
歌広場公認の嫁だけど文句ある？(プロフ) - 高清水建設に魅録がバイクで行って父親の警視総監がいるシーンは無いんですね。あのシーン好きで楽しみにしていたのですが…… (2017年7月25日 7時) (レス) id: 2200419093 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱雀 | 作者ホームページ：
作成日時：2016年3月8日 16時
