27「居場所」 ページ36
御代菊「彼女が賭博の案を出さなければ、高清水社長のあの映像も流れなかったのでは? そうお考えになられた? あなた達」
女1「けれど…」
御代菊「高清水と繋がっていた暴力団を止めたのもそう。彼女も賞賛されるべき。なのにあなた達は彼女を有閑倶楽部から追い出そうとするの?」
A「御代菊、さん…」
御代菊「何の功績も残せてないくせに、有閑倶楽部の1人を脱退させようなんて… あなた達の方が学園から去って頂くべきよ」
女3「さっきから聞いてれば…何なの、あなた!!」
男4「コイツがいることで有閑倶楽部の活動に支障が…」
御代菊「では、有閑倶楽部の皆様方はなんと仰ってるの?」
男4「っ…」
御代菊「彼らの意思も尊重しないで、よく『抜けろ』だなんて言えたわね。愚民共」
女1「…行きましょ」
御代菊の言葉が刺さったのか、Aを囲んでいたクラスメイト達は次々に教室を飛び出していった。
御代菊「逃げるのね… 根性無し」
A「あの…御代菊、さん」
御代菊「大丈夫? ケガは?」
A「…ない」
御代菊「そう、ならよかった」
A「なんで…なんであんなこと言ったの?
あんなの言えば、御代菊さんまで嫌がらせに…」
御代菊「あなたのファンだからよ」
A「ファン…?」
自分にファンがいるなんて、寝耳に水だ。
有閑倶楽部の面々ならまだしも、入って間もない自分を慕う人が存在したというのは、驚きだった。
御代菊「頭脳明晰にして特待生… ルックスも申し分ない。
加えて彼らの信頼も厚い… こんな人の魅力に気づかないなんて、愚かな連中だわ」
A「み、魅力だなんてそんな……」
不意打ちで褒められて照れるA。
そんな彼女に御代菊は続ける。
御代菊「私としては、今後もあなたに有閑倶楽部として動いて貰いたいくらいよ」
A「え、えぇ…」
御代菊「次あんな事があったら、私がどうにかするわ。
私だけじゃない、クラスメイトの
A「みむ、三諸杉君も!?」
御代菊「ええ。あなたは全校生徒から疎まれている訳じゃないわ どこかにあなたを慕う人が必ずいるはずよ」
A「あたしを、慕う人…」
御代菊「えぇ、だから安心なさって。あなたの居場所はここにちゃんとあるのよ」
『居場所はここにちゃんとある』
その言葉は、今まで周囲に蔑まれていた彼女の心を大いに癒す物となった。
Aに、新しい場所ができた瞬間だった。
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朱雀(プロフ) - ゆかこさん» コメントありがとうございます！主人公は特待生ですが、ずば抜けた天才ではないんです。なさそうでありそう、をイメージしてますので2級ほどが妥当かと思ったのでこのように設定しました。ご指摘、ありがとうございます。 (2017年7月27日 13時) (
レス) id: e3658a4b6e (このIDを非表示/違反報告)
ゆかこ - コメント失礼します。とても面白く、楽しんで読ませていただいています。主人公の設定なのですが2級ですとあまり天才感がないのではないかと思います。 (2017年7月27日 13時) (レス) id: 6ec6dfda31 (このIDを非表示/違反報告)
歌広場公認の嫁だけど文句ある？(プロフ) - 朱雀さん» ありがとうございます。よろしくお願いします。 (2017年7月25日 9時) (レス) id: 2200419093 (このIDを非表示/違反報告)
朱雀(プロフ) - 歌広場公認の嫁だけど文句ある？さん» お望みでしたら、書き加えますよ！ (2017年7月25日 9時) (レス) id: e3658a4b6e (このIDを非表示/違反報告)
歌広場公認の嫁だけど文句ある？(プロフ) - 高清水建設に魅録がバイクで行って父親の警視総監がいるシーンは無いんですね。あのシーン好きで楽しみにしていたのですが…… (2017年7月25日 7時) (レス) id: 2200419093 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱雀 | 作者ホームページ：
作成日時：2016年3月8日 16時
