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Aの無念の表情の理由。
それは、パーティに着ていくドレスであった。
セレブな有閑倶楽部のメンバー達とは違い、Aは生粋の庶民である。
ドレスはもちろん、パーティなんて無縁の存在。
一張羅と呼べるのは、今着ている制服くらいだ。
なので、潜入調査に参加できないという無念が顔に出ていたのだ。
可憐「ドレスなら、私が貸してあげるわよ?」
A「れん、考えてみてよ…… あたしとれんの身長とスタイルの差…」
抜群のスタイルと高身長を誇る可憐に対し、Aは低めの背でスレンダー体型だ。
対称的な2人の服装など、交換すればかなり不格好に見えることであろう。
可憐「…A、もう少し身長伸ばせる?」
A「無理に決まってるでしょ!」
野梨子「なら、お着物は? 着付けは私がしますわ」
A「お腹締められるのは辛いよ… のんは毎日着てるから慣れてるかもしれないけど…」
悠理「ならアタイのは!? アタイならいいだろ!?」
A「あ、そうだね…。ゆりならまだ身長近いし…」
「いえ、いけません」
口を挟んだのは清四郎だ。
深刻な面持ちで机に肘をつき、眉間にシワを寄せている。
悠理「なんでだよ!」
清四郎「そもそも、僕はパーティ会場に連れていくこと自体反対です」
美童「どうして?」
A「あたしじゃ不足、とか?」
清四郎「そういう訳ではありませんよ」
口調を和らげ、少し穏やかな表情になった清四郎。
だが、すぐに真剣な顔に戻った。
清四郎「考えてもみてください。僕達はこういった潜入には慣れていますが、Aはまだ経験が浅いです。
加えて、大人の社交パーティに高校生を放り込めば格好の種になります。
なので、いつもの車で待機させておくのが安全かと」
筋は通っている。
確かに、Aは有閑倶楽部に加入してまだ日も経験も浅い。
それに、行ったことのない環境に投入すれば何かしら騒ぎが起こると推測した。
だから、清四郎はあえて指示ができる車の待機を提案したのだ。
野梨子「それもそうですわね…」
魅録「俺らでも危険だし。A、そういうことでいいか?」
A「うん。あたしが会場に入ったら足でまといになるだろうし」
可憐「足でまといだなんてそんな…」
美童「清四郎と一緒に指示役に回ってくれると助かるよ」
『清四郎と一緒に』
この言葉で、鋭い野梨子と可憐は理解した。
「この男、Aをそばに置いておくために図ったのだな」
と。
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朱雀(プロフ) - ゆかこさん» コメントありがとうございます！主人公は特待生ですが、ずば抜けた天才ではないんです。なさそうでありそう、をイメージしてますので2級ほどが妥当かと思ったのでこのように設定しました。ご指摘、ありがとうございます。 (2017年7月27日 13時) (
レス) id: e3658a4b6e (このIDを非表示/違反報告)
ゆかこ - コメント失礼します。とても面白く、楽しんで読ませていただいています。主人公の設定なのですが2級ですとあまり天才感がないのではないかと思います。 (2017年7月27日 13時) (レス) id: 6ec6dfda31 (このIDを非表示/違反報告)
歌広場公認の嫁だけど文句ある？(プロフ) - 朱雀さん» ありがとうございます。よろしくお願いします。 (2017年7月25日 9時) (レス) id: 2200419093 (このIDを非表示/違反報告)
朱雀(プロフ) - 歌広場公認の嫁だけど文句ある？さん» お望みでしたら、書き加えますよ！ (2017年7月25日 9時) (レス) id: e3658a4b6e (このIDを非表示/違反報告)
歌広場公認の嫁だけど文句ある？(プロフ) - 高清水建設に魅録がバイクで行って父親の警視総監がいるシーンは無いんですね。あのシーン好きで楽しみにしていたのですが…… (2017年7月25日 7時) (レス) id: 2200419093 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱雀 | 作者ホームページ：
作成日時：2016年3月8日 16時
