アタシが苦手な野郎共【∞】弐 (ページ38)

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クラス委員は色々大変ページ38

「マジで神かよお前!! いつの間にンなもん集めたんだ!?」

村上「想麻がケガして早く帰っとった期間にな。
いやぁ、我ながらええ仕事したわぁ」

「ほんっとありがとう!! ちょ、なんか言うこと聞くわ。できる範囲内で」

村上「ほんなら、俺の彼女にでもなってくれへんか?」

「さ、昼ご飯食べっかね」

村上「話逸らすなや、オイ」

話は終わったと言わんばかりに颯爽と帰ろうとする野郎を村上が引き止めて、水戸黄門の印籠の如く突き出したのは『体育祭装飾品におけるアンケート』の書類。

なんと、アタシがメス豚共にやられて早めに帰宅してた間にアンケート作って、リストバンドやミサンガ、その他諸々の装飾品の装着を希望するか否か意見を集めてたらしい。

したら約9割が『装飾品を望む』にマルしてくれてた。

余白部分には『なんでリストバンドを廃止するのか分からない』『リスバンやミサンガを作ってるのが楽しい。作らない人には理解しがたいんですか?』なんてコメントも添えられてた。

あん時『アンケートの結果によりますね』なんつってた中土井は思惑を見事にぶっ潰され、荒々しくその場を立ち去った。

感極まって村上の胸板に抱きついてしまったのは許してほしい。

＿＿＿＿＿＿ガラッ

「おいっすー!!」

愛紗「あれ、元気じゃん」

横山「どうやった?」

村上「勝ち取ったわ。アイツ、誰に何も言わんと勝手にリスバン禁止て決めたからな。アンケート結果で覆されたわ」

愛紗「へぇー、いい気味♪」

横山「なんやっけ、にゃっ、か…中土井?」

「中土井。ったく言いにくい名字しやがって」

愛紗「ま、よかったじゃん」

「今年のリスバンの色、何ベースにするよ?」

村上「気が早いて。

それより、オープニングダンスちゃう?」

「あっ」

ヤッベ、頭からすっぽ抜けてた。

フリどころか曲すら決まってねぇよ、オイ…

村上「まぁ、候補はあんねんけどな」

「なに。高速ヒップホップとか言ったら締める」

村上「みんながちゃんと踊れるヤツや。ドリカムや、ドリカム」

「大阪LOVERかよ」

村上｢んや、『うれしい、たのしい、だいすき』｣

「てめーの好みだろーがそれよォ!!」

聞いて損したよ!

ってか、それダンス? 吉田美和踊ってた!?

ほぼ手ぇ振ってるだけじゃねーかアレ!!

ライブ観ろ!!

愛紗「いいじゃん、ドリカム。私好きー」

横山「知っとる人多いやん。去年よりかはマシやろ」

村上「去年のはまぁ、なぁ…」

「なんだよ海援隊って。マイナーすぎるわ」