アタシが苦手な野郎共【∞】弐 (ページ27)

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自分のことは自分がよく知ってるページ27

「あー、痛かったぁ…」

村上「どや。少しはほぐせたやろ」

「くっっそ痛ぇよ!! 脳みそ揺れたぞ今の!!」

村上「手加減したで?」

「お前の手加減は人間における全力なんだよ!!」

村上「俺も人間やわ」

横山「いや、ヒナはトイプーの目ぇしたゴリラや」

村上「ヒト科やっちゅーねん」

こめかみ痛ぇ…

親指でガッツリ眉間揉まれて、人差し指をこめかみに当てられてグッて力入って、残りの指で固定。

指先にどんだけ力入れてんだこの野郎。

渋谷「よし、今度は俺が!!」

「いやお前はヤダ。つか触れられるのがイヤ」

渋谷「照れんなって。それともアレか? 眉間だけやなくて他のとこも揉むか?」

「………渋谷、そこに直れ」

横山「アカン!! 戦闘態勢入った!! すばる逃げろ!!」

永崎「なーに、あれぇ…」

『ムッカつくわー…』

『みちる、負けたらアカンで。あんなのみちるにとっちゃ敵ですらないんやから』

永崎「私に勝てる美貌の人なんて、いるわけないじゃない」

『やっぱクラス一の美人はみちるやろ～』

永崎「まぁね」

聞こえてまーす。

自分がブスなことくらい知ってまーす。

言うアンタも性格ブスだけどな。

クラス一の美人だ? アズに決まってんだろーがボケ。

村上「想麻、気にしたら負けやで」

「あ? なに」

村上「クラス一の美人はお前やろ。珠ノ屋はクラス一の美少女。お前らがツートップや」

「………」

村上「熱あらへんがな。デコに手ぇやるなや」((ﾍﾞｼｯ

「いてっ。おま、はたくこたねーだろうが」

渋谷「ヒナぁ!! はにーの手ぇ叩くたぁええ度胸しとるやんけ!!

大丈夫か? 手腫れてへん?」

「腫れてねーわ」((ﾃﾞｼｯ

渋谷「あたっ♪」

横山「喜ぶな。すばる、そこは喜んだらアカン」

なんだろうコイツら。

前までクソうるせぇってくらいやかましかったのに、

なんだろう。居心地がちょっとだけいい。

ちょっとな。ちょっと。

うるさくてどっかに行ってほしいっつー気持ちはあるけどさ。

＿＿＿＿＿＿ガラッ

愛紗「はよー」

村上「お、珠ノ屋。おはようさん」

愛紗「ねー聞いて!! 今日の放課後さぁ、翔と映画見に行くことになったのー!!
羨ましい? でしょうねー、非リアだもんね!!

もうマジでヤバい!! 夕飯も一緒に食べるのー!!

それ言いたかっただけ、非リア充ごめんね!!」

村上「……やっぱ、クラス一は言いすぎやったか」

「うん。コイツは顔だけだ」

愛紗「え、何の話?」

「こっちの話」