アタシが苦手な野郎共【∞】弐 (ページ23)

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誤解を解きましょう N.R ページ23

村上「お前も一応は気にするんやな」

「気にしないと思ってたのか、逆に」

村上「おん。『たかだかキスくらいでー』とか言うて」

「お前の中でアタシどんだけ無関心キャラになってんだよ!!」

村上「実際そうやんか」

「アタシだって気にするこたぁあるわ!!」

錦戸「あの、先輩。もしかして今まで横山君と一緒におったんじゃあ…」

「あー、雑談。なんか、バスケ部のマネにアタシのファンいるんだと。変わってるよなー」

錦戸「……え、それだけ?」

「それだけ。あと体育祭の種目についてちょろっと話したくらい。ほら、あいつ実行委員じゃんか」

錦戸「あ……そ、う…ですか…」

よかった…

別に変なことされたわけちゃうんや。

ってか、バスケ部のマネがA先輩のファン?

見る目あるわ、その人。

ぜひお会いしたい。

村上「で、そのヨコは一体どこに行ったんや」

「知らね。女子に呼び出されてった」

村上「また告白か」

「多分な」

錦戸「そのままつき合えばええのに…」

「リア充仲間増やそうってか?」

錦戸「はっ? なんですか、リア充仲間て」

「は、お前カノジョいんだろ。伏見だったか神崎だったか」

錦戸「ぇえっ!? なんで先輩その話知ってるんですか!!」

「昨日後輩が喋ってた」

錦戸「えええ……」

まさかA先輩の耳にまで届いてたとは…

いやいや、でも俺とアイツは何もなかったし!!

錦戸「それ、誤解です。俺アイツの彼氏じゃありませんし、なにより伏見とは部活以外で話したことありません」

「へぇ…」

錦戸「その疑いの目頼むからやめてください!! ホンマですって!」

「……ふーん」

錦戸「だからぁ!! せんぱぁい、お願いですから信じてくださいよぉ…」

「わーったわーったから。その捨てられたウサギみたいな目ぇすんな」

錦戸「す、捨てられたウサギ…」

いや例え方!!

ウサギ!? 俺、男やのにウサギって…

あ。でも愛玩動物やん。んふ

「あ、今日の昼休み臨時の集会あるってよ」

村上「マジか。分かった」

錦戸「集会って、何のですか?」

「体育祭のリスバン戦争」

錦戸「え、なんですかソレ」

村上「想麻がな、体育祭でリストバンドをどうしても付けたいって言うてんねん。

せやけど、今年は俺らの意見ナシに委員長が勝手に装着禁止て決めよってん。やから想麻が『全面戦争してやる』って」

錦戸「戦争……」

なんやろう。先輩やったらありえる。

戦争ってワード聞いても『あぁ』って頷ける。