アタシが苦手な野郎共【∞】弐 (ページ3)

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錦戸と大倉、カノジョできたってよ。ページ3

関根「想麻先輩、腹壊しますよ」

「いいだろ。美味いモンに罪はない」

あんまん食った後にアイス食べて何が悪い。

あんまんと肉まんとアイスはアタシにとってソウルフードだ。

村上「ま、お前いつもこんくらい食うとるもんな」

関根「え、マジですか」

村上「ホンマホンマ。こないだ学校帰りにコンビニ寄って、アメリカンドッグに肉まんにパン食うてその後に夕飯食うたからな」

関根「化け物じゃないですか」

「おいコラ、なんだその物珍しげな目は」

誰だって食えるだろ。

「つか、お前学校戻ってきて大丈夫かよ」

村上「んぁ? 学校て…」

「アタシら戻ってミーティングすんだけど」

『お前もう部活終わったんだろ』って言ったら、
『ぁあっ!! 俺戻っとるわ!!』なんて今気づいた天然ゴリラ。

いや気づけよ

アタシが言わなかったら何も用ないのに学校戻るとこだったぞ

村上「あー、ほんなら想麻。一緒に帰るで」

「あ? なんで」

村上「なんでもや」

「なんか奢ってもらおうってハラじゃないだろうな」

村上「女に財布出してもらうほど俺貧乏ちゃうわ」

「どの口が言えるんだか」

まだあの肉まん事件根に持ってんだかんな

あ? ねちっこい?

金にはシビアなんだよ!!

「んじゃ、アタシ着替えてくるから」

村上「あいあいっ」

道場の入口に村上を置き去りにして、部室に駆け込み急いで制汗剤を身体中に吹き付ける。

あーー、気持ちいい……

「制汗剤マジ神……」

『えー、それホント?』

『マジマジ!! 本人から聞いたんだって!!』

『うわショックー……』

「…何が?」

『あっ、想麻先輩聞いてくださいよ!

大倉君と錦戸先輩、彼女できたんですって!!』

「……ほぉ、」

やっとできたか。あいつら

いやぁ、ようやく解放される。

つか、彼女できたんならそうだって言えよアホ共。

『ホント有り得ない…』

『てゆーか、相手が相手でしょ!!』

「誰よ」

『サッカー部のマネージャーと、委員会の先輩ですって!!』

『伏見リサと、神崎サナエ!! モデルレベルに綺麗な伏見リサと、人形みたいにふわふわマシュマロ系の神崎サナエじゃ太刀打ちできませんよ～!!』

『やっぱり男はカオなのかぁ…』

ふーん、じゃあやっぱしいつものアレは気まぐれみたいなもんだったんだ。

よかったよかった。うるさいアホ共の人数が減る。

んでも一言言ってくれてもよかったんじゃねーかな、カノジョの件は。

……関係ないか。