アタシが苦手な野郎共【∞】弐 (ページ15)

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翌朝体重計に乗ると後悔するページ15

朝。

体重計に乗って、愕然とした。

3キロも増えてる、だと……!?

再来週の6月アタマにある高校総体には絶対に出なきゃならない。

それまでになんとか減量しないと…

あぁでも、今日安田とお好み焼きっ……

「だらクソ!! 明日からだ!!」

結依「朝からうっさいんだけど。なに、デブったの?」

「チッ。食っても太らない女め」

結依「うわマジ? だから言ったのにデーブ」

「つー割には肌荒れひどいよなー。化粧しすぎなんじゃねーの」

結依「はぁー? 自業自得女に言われたくなーい」

「減量しますー。お前はその空っぽの頭に知識入れやがれ」

結依「ふん。しがない公立行ったアンタよりずっとマシ。アンタんとこの学校よりレベル高いんですけど?」

「問題。知徳合一を説き『西洋哲学の祖』と言われたのは?」

結依「はぁ? 誰それ。知らないし」

「正解ソクラテス。倫理でも世界史でも習いましたけどー?

なんならソクラテスの弟子のプラトンの弟子アリストテレスですけどー」

結依「弟子の弟子とか分かるわけないじゃん」

「分かってるはずじゃん。おたくの学校進むの早いんだから。

あ、わっるい。お前の頭が進み遅せぇんだったな」

結依「今なんつった!!」

「やんのかよ」

ケンカでアタシに勝とうなんざ荒唐無稽な話だね。

来世で生まれ変わっても勝てやしねーよ。

「あと、人のことより自分のこと気にしろや鳥頭」

さー、今日も1日張り切って参りましょーかね。

＿＿＿＿＿＿ガラッ

横山「おは…」

「横山」

横山「あ、お、おは、そう」

「散れ」

横山「まぁぁぁああああ!?」

＿＿＿＿＿＿ガシャアンッ!! ガタンガタッ!!!

「スッキリした」

横山「いや『スッキリした』やあらへんわ!! なんで俺登校早々に投げられなアカンねん!!」

「あ? 昨日のことを忘れたとは言わせねーぞテメー」

横山「や、あの…あれは、ほら…いきょ、勢いとかさ…」

「よし、そこに大の字になれ。関節キメるから」

横山「アカンやつ!! それはアカンやつ!!」

チッ、やっぱ腰車やっただけじゃダメだったか。

横山「いやあの、ホンマに昨日はしゅ、スマンかったて。

けど、あの俺も初めてやったから、おあいこってことで…」

「よーし横山ァ。ちょっとツラ貸せ柔道場行くぞ」

横山「フラグ立っとるやん!! 俺死にに行くようなもんやん!!」

「何言ってんだよ。死にになんて行かせねーよ」

横山「あ、あぁそうか…」

「地獄に堕とすんだよ」

横山「もっとタチ悪いわ!!」