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伊之助の発言により、近所のファミレスに行くこととなったA達。炭治郎の家から比較的に近いガトスに来ていた。
Aと休日にいられることが嬉しい炭治郎は常ににこにこしていてAの横にいる。
その一方で善逸は、Aのことを見守りつつも何だかんだで仲のいい2人にヤキモチを焼いているようだ。
伊之助はというと、ご飯を食べれるのが嬉しいらしく伊之助いわく『ほわほわ』している状態だ。
嘴「文次郎!俺、お前の作ったパンが食べたいぞ!」
何故か唐突にパンを食べたいと言い始める伊之助だがそんな所も彼の可愛いところなのだ。
竈「今は無理だが、今度作って学校に持っていくから我慢してくれないか?」
伊之助を優しく諭すように言う炭治郎はさすが長男だ。伊之助の隣に座っている善逸は呆れた目でそのやり取りを見ているが、このいつも通りの空間が落ち着くのだろう。
竈「Aは、どれにするか決まったか?」
愛おしいものを見る目で穏やかに話しかける炭治郎。彼らと話している時とはまた違った雰囲気をもっている。
「あ、まだ決まらなくて…。竈門くん、先に決めといていいよ」
困り笑顔を浮かべるAは、どうやらいつも通りのメニューにするか新メニューのハンバーグにするか迷っているらしい。
我「お前、新作のメニューにするか迷ってんでしょ?」
いつもの女の子に情けない善逸ではなく、友達として落ち着いた雰囲気で話しかける善逸。
それに対して図星のことを言われたAは驚きを隠せないようで目を見開いている。
「え、なんでわかったの」
すると善逸は、少し呆れたような顔をしながら『なんでって』と話し始める。
我「なんでって、よく一緒に出かけてるからそん時にお前の優柔不断さとかは覚えたの!」
さっきとは打って変わってからかうようにニシシとしたり顔をして話す。
「わるかったですねー、優柔不断で!」
『怒んなって』と笑う善逸と、拗ねながらも少し照れているように見えるA。そこにはどことなく2人にしか分からない空間があるようにも見える。
そんなやり取りを横目に伊之助は、もうご飯のことしか頭にないらしく『早く頼もーぜ』と息巻いている。
炭治郎は、そんな2人を目にして暗い感情が出そうなのを抑えにこにこと笑みを浮かべているがその目は笑っていない。
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作者名:おにむすび | 作成日時:2020年3月21日 0時