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「Aっ！」
『なに、健人。』
山「体調悪いってほんま？なんで言わんかってん…！！」
『…せっかくの食事会、気を使わせんの悪いし。
それに…ほら、…城田さんには楽しんで、……ね？
もらわんと』
楽しんでもらう、とスムーズに言うことができひんかった。
楽しんでほしくないとは思ってない…はずやけど。
案の定、健人はそこを聞いてきた。
山「城田さんのこと、まだ慣れへんの？」
『慣れ…、うん…まあ…そういうわけじゃないんやけどなあ、』
山「もう1ヶ月経つんやで。そろそろ歩み寄ってみたら？」
『……分かってる。……せやけど、』
山「ん？」
何でもない。そういって踵を返す。
中途半端な返事に健人は困惑した声でうちを呼んだ。
足を止める。だけど振り返ることはできひんかった。
山「でも、なに？」
『……でも、うちは好きになれん、……と思う』
山「は？」
『何となく、やけど。どんだけ前向きに彼女を捉えようとしても、気付けば妬んでる自分がいてる』
……何言ってんの、うち。
こんな悪口みたいな気持ち、心の内に留めておくつもりやったのに。なに言ってん。。
山「……それは、違うやろ。」
『……分かってる』
山「好きになれへんのやなくて、まずAが好きになろうとしてないだけやんか。
必死に仲良くなろうと話しかけに行ってる城ちゃんが可哀想やわ、それわ。」
『……健人には分からんよ。うちの気持ちなんて』
月一のご飯会を、特に今回のご飯会を
どんだけうちが楽しみにしてたかなんて。
……こんなこと思いたくも言いたくもないけど
いわゆる部外者…でしかないんよ。うちの中ではまだ。
そんな彼女を簡単に招き入れるみんなには、きっと私の気持ちなんて分かりっこないんだ。
……教えたいとも、思えない。
山「そりゃわからんよお前じゃないんやから。」
「やから教えてくれんとわからん。」
『……嫌や。……ご飯会、…いや歓迎会、楽しんでね。
……うちもまた1ヶ月後は、楽しみにしてるから』
山「……」
今度は、健人がうちを呼び止めることは無かった。
大通りに出て、適当にタクシーを拾って家に帰る。
みんな楽しみにしてると思ってた。
でも違うかった。
そんな心のすれ違いがなんだかすごく孤独に感じて涙が出た。
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きい(プロフ) - 初めまして！すごく面白くて続きが気になります。城ちゃんに幸せになってほしいです（ ; ; ）更新待ってます。突然のコメント失礼しました。 (2021年8月21日 11時) (
レス) id: c992259cfa (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - 初めまして！すごく面白いです！もう胸がギュッとして切ないです‥！続き楽しみにしています！ (2021年2月19日 20時) (レス) id: ccb8c43653 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - こちらの小説大好きです！更新楽しみにしてます^_^ (2021年2月10日 0時) (レス) id: 3084c5221c (このIDを非表示/違反報告)
くろうさぎ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！続き気になりすぎます(＞＜) (2021年1月24日 21時) (レス) id: 1d4ad5d651 (このIDを非表示/違反報告)
ももみるく(プロフ) - 離音さん» ありがとうございます！すごく嬉しいです！この後も引き続きお楽しみください (2021年1月18日 7時) (レス) id: 3b42390229 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももみるく | 作成日時：2021年1月1日 15時
