三つ巴の悲劇 56 ページ24
ーー赤坂ショッピングモール三階、紳士服売り場にて。
「毛利さん、遅いですよ！」
「すまん……いや、高速で渋滞しててよ」
「あ、綱吉君！よかったー、来てくれて！」
「無視かよ！」
吠える小五郎の姿に、佐藤と高木に迎えられた綱吉は苦笑いをこぼす。どうやら電話の通り、必要なのは自分の証言のようだ。
立ち入り禁止体制の敷かれた場所をうろつくのにためらいながらも、綱吉は現場に急ぐ。その脇には、当然のように小さな影が控えていて。
「で、死体の状況はどうなってるの？」
「後頭部に打撲痕があるけど、凶器は分からないんだ。第一発見者は店員。試着室に入ってしばらく出てこなかったから、中をのぞいてみたら倒れていた。
その店には、他の客がいなかったことからして、店員の中に犯人がいるとみて捜査してるよーーって、コナン君……」
「いいから、ちゃんと教えて」
いつになく厳しい顔のコナンに、高木も呆れ気味だ。だが、仕方ないと言うようにため息をつくと、説明を続けた。
「でも、綱吉に来てもらったのは別件なんだ。彼ーーああ、被害者の身元はわかってないけど、外国人男性でーー彼の所持してたカバンから、妙なものが出てきてね」
「何か……俺に関係するもので、ですか？」
おそるおそる聞く綱吉に、高木はブルーシートの前で立ち止まる。そして、遺体を調べていたらしい鑑識の一人から、あるものを受け取った。
「まだ、彼が本物だとは確認されていないし、僕自身も信じられない。ただ、これは……間違いなく」
銃弾のこめられた、本物の銃。開かれた手帳には、綱吉の個人情報がびっしりと。そして最後に見せられたのは……銀のモノクルとトランプ銃。
「怪盗キッドの持ち物なんだ」
あまりの状況に理解が追いつかなくなったのか、トイレへと逃げるように去った綱吉を尻目に、コナンは先程の見解を高木刑事に話していた。
「はぁっ!?今回の殺人予告はキッド自身にされたわけじゃないかもって……どういうこと？」
「まぁ、そもそもボンゴレリングを狙った犯行自体、キッドが何らかの組織ーー沢田さんのボンゴレファミリーと敵対するファミリーに脅されてのことかもしれないんだ」
唖然とする高木に、他の刑事から声がかかる。
それは、殺害された男の身元が一切わからないという事実で。
「……てことは、あの被害者は怪盗キッドを装った、マフィア？」
戦慄する高木に、コナンは静かに頷いた。
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三崎 - こちらの作品も、パスを忘れたのでそのままにするつもりです。今は大変な時期ですが、二次元パワーで現実を乗り切りましょう！ (2020年4月22日 16時) (
レス) id: 070c92fbe6 (このIDを非表示/違反報告)
三崎 - 今は「しま」という名前で、うらみちお兄さんやら携帯獣のクロスオーバーやらpixiv投稿をしています。この三つ巴の悲劇も、もし読んでくださる方がいるなら手直ししてupしたいとも考えています。 (2020年4月22日 16時) (レス) id: 070c92fbe6 (このIDを非表示/違反報告)
三崎 - 現在、サイトの再開に向けて物語を進めたり（進んでない）新しい沼を探したりなどしています。もしこの場所を訪れてくださる方がまたいれば、ぜひご一報ください！ (2020年4月22日 16時) (レス) id: 070c92fbe6 (このIDを非表示/違反報告)
三崎 - どうも、作者です。しばらく夢と創作から身を引いていたのですが、このたび大学進学もきまり、ぼちぼち趣味を再開しています。投稿を終えてからもこんなにたくさんの方々に見ていただけて、うれしい限りです。 (2020年4月22日 16時) (レス) id: 070c92fbe6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 続きを楽しみにしてます！これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年9月16日 20時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三崎 | 作成日時：2015年7月2日 12時
