三つ巴の悲劇 51 ページ19
「今、首都圏の警察が、とある怪盗キッドの予告に衝撃を受けている」
「……ボンゴレリングだろ」
ぼそりと呟いた獄寺に、白馬の疑惑の目が鋭く光った。
予告の存在を知っているのは、怪盗キッドの側にいる者か、警察関係者か……当事者のみだ。一瞬でここまで思考を巡らせると、さらに獄寺の立場を絞り込もうとする。
「残念だね、それだけじゃない。初めてだよ、彼が怪盗の名に傷をつけるようなことをしたのは」
「……は？」
「殺人予告さ。念押しのためか、五回は届いてるって話だ」
獄寺が息を呑んだ。その姿に、白馬は確信する。獄寺隼人は、沢田綱吉という被害者側の人間ーーつまり、ボンゴレファミリーの一員であると。
「さて、今一度聞きたいことがある」
向き直った白馬だったが、それに構うことなく、獄寺の脳内は起動していた。殺人予告、というには綱吉に対して、に違いない。
だが、それを出したのは間違いなくネーロだ。ネーロはキッドをダシにして、十代目ファミリーを一網打尽にするつもりだ。ならばーー
「獄寺隼人、君はもしかしてーー」
「何か気づかなかったか、探偵さんよ」
自分の問いを無視した獄寺に、白馬は眉をひそめた。自然と眼光を鋭くすると、再び獄寺は畳み掛ける。
「妙な奴らが黒羽に接触したとか、黒羽の様子がおかしいとか。
お前だって、黒羽の正体を見破るくらいキッドを追ってんだ。気付いてんだろ、予告状を出したのはーー」
「少なくとも、黒羽快斗ではない。彼の意志に反した味方の人間か、もしくはーーキッドの意志を潰す力を持った人間」
言葉を繋いだのは、白馬ではなかった。高く響く、絡みつくような声色に、二人は振り返る。
「でも、今回は後者のようね。黒羽君の様子を見たら一目瞭然だわ」
さらりと赤みがかった長髪を撫でる女に、獄寺は鼻で笑った。と同時に、女を見つめる白馬がうっすら頬を染めているのを見て、内心唾を吐いた。おつむは良くても、趣味は悪いらしい。
「わたくしも混ぜてくださる？嵐の守護者」
「よく言うぜ。最初から居たくせに」
黒魔術師さんよ。声に出さずに付け加えて、小泉紅子を睨みつける獄寺だった。
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三崎 - こちらの作品も、パスを忘れたのでそのままにするつもりです。今は大変な時期ですが、二次元パワーで現実を乗り切りましょう！ (2020年4月22日 16時) (
レス) id: 070c92fbe6 (このIDを非表示/違反報告)
三崎 - 今は「しま」という名前で、うらみちお兄さんやら携帯獣のクロスオーバーやらpixiv投稿をしています。この三つ巴の悲劇も、もし読んでくださる方がいるなら手直ししてupしたいとも考えています。 (2020年4月22日 16時) (レス) id: 070c92fbe6 (このIDを非表示/違反報告)
三崎 - 現在、サイトの再開に向けて物語を進めたり（進んでない）新しい沼を探したりなどしています。もしこの場所を訪れてくださる方がまたいれば、ぜひご一報ください！ (2020年4月22日 16時) (レス) id: 070c92fbe6 (このIDを非表示/違反報告)
三崎 - どうも、作者です。しばらく夢と創作から身を引いていたのですが、このたび大学進学もきまり、ぼちぼち趣味を再開しています。投稿を終えてからもこんなにたくさんの方々に見ていただけて、うれしい限りです。 (2020年4月22日 16時) (レス) id: 070c92fbe6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 続きを楽しみにしてます！これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年9月16日 20時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三崎 | 作成日時：2015年7月2日 12時
