甘いお城の中で (ページ15)

今日:11 hit、昨日:6 hit、合計:29,113 hit

第12話目覚めページ15

A「うっ…ここは…」

私が目を覚ますと、広い天蓋が目に写った。

部屋の天蓋ベッドの中で、私は眠っていた。

やけに指がヒリヒリする。

A「なんで私…寝てたんだっけ？」

プリン「あっ！Aさん、起きたんですね！」

A「プリンちゃん…？私…」

なぜここで寝ているのか、思い出せない。

それどころか、その前の出来事も思い出せない。

…なぜだろうか。

プリン「紅茶をこぼした時、指を火傷したみたいなの。」

A「そうだったの…。ありがとう、包帯まで巻いてくれたんだね」

プリン「どういたしまして。今はもう夕方よ。…今夜はどうする？」

A「うーん、ずっと寝てたから眠れそうにないや…」

それにやけに体がだるい。船旅でつかれたのだろうか。

A「……なんか疲れてるし大人しくベッドでいるよ」

プリン「そう？じゃあ私は自室に戻るね」

A「うん、また明日ね」

プリン「じゃあね！」

パタン。

扉が閉じる。

A「ふーー…」

A「なんか…寝たら緊張とけたかも…」

A「……結婚したら…初夜…」

あの男の人と…

あの人に、処女を奪われてしまうんだ…

怖いという思いもありながら、大人の扉をあける
ということに、好奇心と共ににやけが止まらない

A「んふふ…子供産まれたら名前、何にしようかなー…」

A「ハッ！」

別に好きでもない人とやるところ考えてにやけるなんて、変態じゃないか！

まだ結婚もしてないのに！

ましてや子供なんて…！！！！

A「…頭を冷やそう(白目)」

布団に潜り込む。

～深夜～

A「うふふ…もう食べれない…ﾑﾆｬﾑﾆｬ」

カタクリ「………」

その部屋に、なぜかカタクリがいた。

Aの顔を見つめている。

カタクリ「馬鹿みたいな顔してるな…」

A「んふ…やめてよもー…ﾑﾆｬ」

カタクリ「まったく…先が思いやられる」

カタクリ「…何もなければいいが。」

カタクリは静かに、部屋を出ていった

A「すぅ…」

Aは何も気づかぬまま、夜を終えた。