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「そんなのは覚悟の上だよ！だけど、どうしてもAちゃんに会わせたい人がいるんだ」
と私の目を真っ直ぐ見てそう言った
それからは花垣さんの後ろにいた男の人達が順に簡単な自己紹介をしてくれた
ここバイク屋を経営している 龍宮寺さん
同じくここバイク屋で働いている 乾さん
別の場所でペットショップを経営している 松野さん
同じくペットショップで働いている 羽宮さん
まだ花垣さんの後ろにいるこの中でいちばん年下であろう男の人は黙ったままだった
「花垣さん……その方は？」
「えっ！え〜と俺のお付き合いしている人の弟さんで…橘 直人君って言うんだ」
そう花垣さんが言うと橘さんは軽く会釈をした
なので私も返す
次に花垣さんは私の事を皆さんに紹介してくださった……
「花垣さん…何故この方々と私を会わせようなんて思ったんですか？」
「Aちゃんのこの前の顔を見たら普通を教えたいと自分勝手だけど思っちゃたんだよね…ここにいる皆は信用していい人だよ。絶対に。俺が命を賭けて保証する」
後ろにいる龍宮寺さん達を見ると皆は本当に優しく微笑んでいて……"信用してもいいかもしれない" "花垣さんが言う 皆の思う 普通を知ってみたい"と少しでも私は思ってしまった
私は顔を下に向け暫く考える……
するとそんな私に龍宮寺さんが声をかけた
「自分の意思に従えばいい。あいつのためとか色々考えて自分の意思を潰すことは別にしなくていいんだぞ。」
その言葉は今の私にはスーと納得がいく言葉で思わず顔をばっとあげて龍宮寺さんを見てしまった
龍宮寺さんはニッと笑って私の頭を優しく撫でてくれた
その撫で方はどこかボスの温かさを感じて色々と考えてごちゃごちゃになっていた気持ちが涙となって溢れてしまった
龍宮寺さんは自分の胸に私を抱き寄せてくれた……
まるであの時のボスのように安心感があって静かに泣き続けた…
思えば私はずっと泣いているかもしれない。それにボスが言うこの名前が似合う人になるにはどうすればいいかが、ここで分かるかもしれない。
暫く龍宮寺さんの胸を借りて泣いた後 私は顔を上げて花垣さんの目の前まで歩く。
そして花垣さんの右手を両手で掴み握る。
「花垣さん……………私に皆さんの普通を教えてください。」
花垣さんは目を大きく開き輝かせる。
「その答えを待ってたよ…Aちゃん。」
これが私と龍宮寺さん達が交流するきっかけとなった話である
この後は直ぐにアジトに帰った
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作者名：NOAH | 作成日時：2021年11月2日 1時
