爆豪勝己の暴言日記カップル編 (ページ47)

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鬼嫁はキレると実家に帰る。するとめんどくさい事になるから怒らせないようにしよう。ページ47

その日はいつもと同じ感じの朝だった。

いつもどうり、アラームが鳴り響いて、目が覚め、寝癖が爆発した髪の毛のままリビングにいる。

いつもなら、

「おせーよ！！遅刻すんぞゴラァ！！！」

とか言いながら朝メシをテーブルに置く勝己はいなかった。

ただ代わりに1枚の紙切れ、

【でていく】

と書かれてた。

いやちゃんと書置きは残してくれるんだな。

予想通り、電話も出ない。

やれやれと思って出勤後、パトロールのついでに事務所に寄るけど、勝己もパトロールに出ていて、いなかった。

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「いやいや、早く謝ってきなよ！！！」

『いや、どこにいるかわかんねーんだよー。完全にキレてんな。』

「ふつう、旦那さんの方が飲みすぎて奥さんに怒られるのはあるけど、Aの場合、逆とはね……」

どうしたものか、と困り果ててた顔をしたお茶子は、テーブルにそっとビールの缶を置く。

『おっ、キリ〇ビールじゃん、ありがと。』

「ありがと。じゃないよもー！私から電話してみるね、滅多に電話しないから勘づかれてるかもしれんけど……」

ピリリリリピリリリリガチャ

「あァ？？んだよ丸顔」

丸顔って失礼だな。

「あー、えっと、Aとなんかあった？？」

「あんなやつしらねェ。半分野郎と飲みたいなら勝手に飲んでろやクソがァ！！！！」

「えぇ！？私に言われても！！！！」

プツっツーツーツー

『電話から少し切島の声がしたから、切島ん家だな多分。よしこりゃ、しばらく会わない方がよさそう』

「何言っとるん！！早く謝ってきなよ～！いつまでも私の家に居候されるの困るし！」

「うーん、こーゆー喧嘩の時、旦那さんはなんか奥さんにプレゼントかなんか買って謝るよね？？」

『いやなんで、あたしが旦那側なんだよ。』

今あげるプレゼントは爆破されそうだからなぁ。
ひとまず家に帰るか。

家に帰って誰もいないシーンとしたリビングを見渡す。

いやいや久しぶりの1人じゃん、ラッキーだな。

うるさいヤツいないし、こっちのほーがむしろいーんじゃね。

…………。

仕事で遅くなるのはいつもの事だけど、遅くても事務所に泊まったりはせず、ちゃんと家には帰ってきてくれてた。

たまには朝ごはんとかも作ってくれてた。

誰も帰ってくる気配がない玄関のドアを見つめて寂しさが込み上げて泣きそうになる。

やっぱり謝るか。