【男性声優】せ.い.ゆ.うさん

末っ子気質 ページ4

健児「で、これ。梅ちゃん？」

「………それは違います。」

健児「へぇ………。梅ちゃんじゃないのね。つまり、他の男か。」









ギラリと、また目を鋭くさせる健児さん。

あのさ、とため息をつきながら話を続ける。













健児「Aちゃんはね、危機感がないと思う。
だから、梅ちゃんに何かしらされたり、他のやつにこんな跡をつけられるの。」

「危機感………。」

健児「そ、危機感。」









_______先輩は危機感がない。………だから、他の人から付け入られるんですよ____________


そーいえばさっき、梅ちゃんも同じことをいっていた。









健児「現にね………。ほら、」

「っ、！！」









ぐっと顔が近められて、鼻と鼻がぶつかるくらい近くに健児さんの顔がある。

顔を背けようとするが、後頭部が手で押さえられて動けない。









健児「………すぐキスできる。」

「け、健児さん！！離れてください………、！」









細めた目で射止められて、ドキドキと心拍数が上がる。

軽くかかる吐息が甘くて、恥ずかしさからぎゅっと目をつぶる。









健児「ばか。………目なんか閉じちゃダメだろ。」

「いて、」









おでこに鋭い痛み。………でこぴんされた。

目を開けると、少し顔が離れた健児さんがあきれたような表情をしていた。

後頭部にあった手も外されて、体が自由になる。









健児「キスされそうなときに目を閉じたら、受け入れてるようなもんだろ。
そーいうところだぞ、お前。」

「そんなつもりじゃ………。」

健児「とにかく、男には気を付けろよ。みんな、オオカミだ。」









頭をポンポンと撫でられて、反論したい気持ちが無くなってしまう。

末っ子気質なはずなのに、なぜか兄ような安心感があった。

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