昼のカオと夜のカオ 【江口拓也】

昼のカオ ページ35

アラームの音がなり、目を覚ます。

掛けられていた布団が捲れて自分が何も着ていないことに気付き、昨日の行為を思い出させる。

とりあえずそこら辺に落ちていた服を着て、リビングにいく。



そこには江口がおらず、見当たらない。

いつもだったら、置き手紙があるのにそれさえもない。









*









「(怒っているかな。昨日のこと……。)」









*









迂闊だったが、避けられないことではなかったはず。


全て、私の不注意から。

江口は悪くない。

あんな場面見たら誰だって怒るし、忠告してくれたのに呆れるだろう。




_______そう、嫌われたって可笑しくない。


なんて、嫌なことが頭をめぐる。


今日、壮馬とのラジオ収録があることを思い出して時計を見る。

すると、家をでなければいけない時間の30分前。

やばい、と急いで準備を始めた。









*









*









斉藤「あ、あのさ………。言いにくいだけど。」

「なにー？」









*









ラジオが予定通りに終わり、帰りの準備をしていると、間が悪そうに話しかけてきた。

言いたくなさげにあからさまに顔を背けている。









*









斉藤「………首のそれ。隠した方がいいんじゃない？」

「なに、首のそれって………。」









*









壮馬は鏡を鞄から出して、私にくれる。

その女子力に感動しながら、受け取り見ると………。

そこには、昨日成瀬に付けられたキスマークがくっきりと見えていた。









*









斉藤「………江口さんも独占欲強いよね。」

「いや、これ江口つけたやつじゃ………。」









*







え、と驚きの声をあげる壮馬。

「浮気！？」と完全に取り乱している。

完全に勘違いしてるな、これ………。

これ終わったら家に帰るだけだけど、なんだか家に帰りたくない気分だ。









*








「………よかったら、二人で飲みにいかない？説明するから。」









*









*









斉藤「………つまりそれは元カレがつけたやつってこと？」

「そー。浮気じゃないよ。」









*









ビールをちょびちょび傾けながら、昨日の出来事について語る。

壮馬は年が近いこともあって、気軽に話せる仕事仲間。









*


*






@nananaa0507 で占ツクのTwitter作りました。

学校に声優さんのお友だちが少ないので、是非気軽に絡んでくれるとうれしいです！

基本的にフォロバ100%です。
よろしくおねがいします！

昼のカオ→←夜のカオ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す