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最後の一枚を駿貴が場に出したことで決まった大貧民は山本さん。
全然減ってない手持ちのカードにみんなして笑う。
「いや、山本１枚も減ってないんじゃ無い？」
「２枚は減りましたよ！２枚は！」
「それほぼ減ってねえんだよ！」
「カードそんなに悪く無いのにそんなことある？」
「じゃあ、山本は罰ゲームだな！」
伊沢さんがいい笑顔で罰宣告。
山本さんはえ〜！っと大きなリアクションで嫌がるが顔は笑っている。罰ゲーム好きなの？
そうして始まった山本さんの空気椅子。
飲んでる時の肉体系の罰ゲームはマジで避けたい。翌日洒落にならないくらい筋肉痛になる未来しかない。
「じゃあ、2回戦やりますか。」
「早くしてください〜！足が終わります！」
「あ、カード配るの順番間違えちゃった〜」
「福良さんただの鬼。」
「そうですかね？いつも通りですよ？」
「こう言うタイプが一番怖いですよね。」
「は や く し て ！」
ツボに入った駿貴と伊沢さんがずっと笑っていてゲームが進まない。その度に山本さんは苦しそうな声をあげてそれに福良さんが笑いだす。これもまた意外だが皆さん結構笑い上戸なのでは？
なんとか進めていこうとカードを出していくが山本さんがカードを切るたびに妙な声を出すためみんな笑いを堪えるのに必死だ。
「山本ホントやめて！笑わせないで！」
「ゲームに集中できん！」
「みんなはゲームするだけでしょ！僕筋肉使ってるの！」
「筋肉を使うって何。」
「あ、私上がり〜！」
「嘘でしょ！？A早すぎでしょ！」
「あ、俺も上がり。」
私に続いて伊沢さんも上がる。残る３人の手に残る枚数も僅差ではあるが…山本さんの限界が早いかゲームが終わるか。…湘南の歌にあるマジギレってこう言うことも含みだったのか？それならキレていい気もする。
そうこうして居るうちに山本さんが小鹿のように足をプルプルさせていて、それを見てみんなで吹き出してしまいその瞬間に山本さんが床に崩れ落ちた。
手に持っていたカードが宙に舞う。…勝敗はもうつけなくてもいいだろう。
「ダメだ。俺笑いすぎて死んじゃう。」
「山本は頑張ったよ…」
「あぁ〜！足がー！なくなったー！」
「大丈夫ですよ！ちゃんとついてます！」
「Aさん、そう言うことじゃ無いと思う」
やっぱり１週間はこうして終わるのがいい。
嫌なことはアルコールで溶かすのではなく笑いで塗り替えるべきだ。
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作者名：未果子 | 作成日時：2020年12月25日 1時
