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「おふたりさーん、こっち来てゲームやんない?」
「あ、あぁ!するする!」
駿貴が声をかけてくれたので、なんとかこの恥ずかしい雰囲気から逃げ出すことが出来た。
やたらと心臓の音が大きく聴こえるけど無視無視…。
何、今時の子ってこうなの?草食系というのは?めっちゃグイグイくるやん!?…いや、単純にお友達としてって感じかも知れないのだ。そう、あまりにもドキドキしすぎて混乱してしまった。
頭の中を整理しながらゲームに参加することにする。
トランプで大富豪をするらしく(いや、この場合大貧民か?)その場にいた全員でゲームを始めることになった。福良さんがディーラーになってくれてカードを配ってくれる。配られたカードを見て各々が反応する中、一つ気になることが出てくる。…何故かって?罰ゲームが付き物だからです。特に私の出身地はだ!
…真剣にゲームしなければ痛い目を見る未来が見えている。本当にお酒の席でゲームなんて出来る限りしないほうがいいと思う。これは全人類に言いたい。
一度気になるとゲームどころではない。先に聞いておくのが身の安全だ。
「…これ、因みに聞くけど罰ゲームあるの…?」
「どうしよう?あんまり考えたことないわ。」
「伊沢そう言うけど、伊沢の企画が一番罰ゲーム多いからね?」
「そうですよ!しかもツイート系!」
「でも野菜食べさせられてるじゃん。ふくらさん。」
「そうだよ!俺食べてるじゃん!」
あ、これ言わない方が良かったかな?やっぱりみんな罰ゲームって嫌なんだね。すっっごい回避しあおうとなすりつけ合うやん?
なんか悪い気がするから無しにしようと提案する。
「あ、じゃあ罰無しでしよ?」
「「「いや、あり/で(やろ)。」」」
いやいや待って。なんで全員罰ゲーム求めてるの。ホント根っからのYoutuberなの尊敬する。カメラ回ってないのに。
それから変に火のついた彼らとゲームを始めたが、カード引くたびにリアクション大きくなってるとこホント演者さんって感じ。カメラ回ってないのに。(2回目)
そう言う私もこうして騒がれると楽しくなっちゃうし、なんなら同じアホなら踊らにゃ理論だ。
折角の花金だ。踊っていいなら疲れ果てるまで。踊ってやろうやないか。
こんなこと二度と無いのかもしれないのだから。
「じゃあ、罰ゲームは空気椅子。負けたやつはその次のゲーム中ずっと!」
…肉体系は一番キツい。
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作者名:未果子 | 作成日時:2020年12月25日 1時