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｢しょっぴーなんでそんなAちゃんにくっついとるん？｣
｢うるさい｣
｢A！なにこのイケメン！｣
｢うわ、え、なに。Aさんの友達すか？｣
｢も〜、A。連れてきすぎ｣
なんだか、更にカオスが極まってしまった。
抜ける宣言をしてきた康二と目黒くんは直ぐにこちらの個室に乱入。
翔太は先程の康二の無意識の煽りに機嫌を損ね、私の隣で拗ねている。
カナは突然入ってきた目黒くんに大興奮。
で、何故か亮平くんに私が叱られている。
｢Aちゃん〜、どこいってたの｣
｢ふっか起きたの？寝てなよ｣
｢ねえAちゃんひどい｣
さっきは突っ伏して寝ていたふっかも起きて騒々しさが増している。
もはや世間狭すぎてよく分からないけど、照も二人と友達だったから話は早かった。
｢人口密度やばすぎる、照助けて｣
｢はいはい、Aこっち来な｣
結構お酒を飲んでいるものの、顔色の変わらない照に助けを求めると、隣の座布団をぽんぽんと叩いて手招きしてくれる。
人が多すぎて目が回りそう。
｢は〜、結局みんな知り合いでややこしいね。楽しいけど｣
｢A、何だかんだ友達いるじゃん｣
｢うん、がんばりました、笑｣
｢でも誰彼構わず迎え入れすぎだよ｣
照の隣に座り、ひと息ついて話していると亮平くんも騒々しい方からこちらへと移動してきた。
少し呆れた表情で私を見るけれど、直ぐに優しく笑ってくれる。
｢ごめん〜、康二の勢いと圧に押されました…｣
｢Aがいいならいいんだけどね？｣
｢阿部はちょっとAに対して過保護すぎ、笑｣
相変わらずの保護者な亮平くんに照も苦笑い。
他のみんなのことも好きだけど、やっぱり二人といると安心感が全然違う。
｢二人ともいつもありがとう……｣
ふと零れた言葉に、二人は目を見開いて困惑している。
｢いきなりどうした、笑｣
｢やっぱりA酔ってる？はい、これ水…｣
困惑のあまり、私を心配する二人を見て笑ってしまう。
やっぱり、私はひとりじゃないから。
｢別れても、こんなに元気でいられてるのは亮平くん、照、カナ、とか、みんなのおかげだよ｣
｢…大袈裟だな｣
｢空元気に思われてるかもしれないけど、本当に元気なの。久しぶりにみんなで会えて、やっぱり気付けた、ひとりじゃないって。だから……ありがとう｣
なんだか、感情が溢れてしまって、気づけば涙目になってしまっていた。
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作者名：オユ | 作成日時：2021年2月24日 0時
