初恋相手は姉さんでした。【JK】 (ページ2)

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「グク！？え、いつからそこに？」

「今…来たとこ」

「そう。どこか出掛けてたの？」

「別に…。」

私の視線に気づいたグクがコンビニ袋を後ろに隠した。子供の頃は、何を買ってきたのか、これを姉ちゃんにあげると中身や買ってきてくれたモノをくれたのに、今はそんな些細なことも隠したがる。

いいんだけど…。

でも、ちょっと寂しく感じたり。

「姉さんは何してたの…？」

「これ、飲んでた」

空になった缶ビールを持ち上げてグクに見せる。

「仕事終わりの至福の時間っていうのかな。居酒屋で飲むと結構お金かかるし。ここ夜になると人通りも少なくなって結構穴場だよ」

「逆を言えば何かあったら危ないと思うけど…。」

「平気平気。私には頼もしい二人がいるから」

そうだよねと話を振ると、テヒョンはまぁなと相変わらずの返事。ジミン君は何があってもAちゃんは守るよと力強い言葉をくれた。そんな二人の様子に、グクは不機嫌そうな表情。

「この人達、姉さんとどういう関係？」

「会社の同期。入社してからの付き合いだから、約３年。え、知り合ってまだ3年しか経ってなかった？」

「なんか意外だよな。いつも一緒に居るからもっと年数いってるかと思ったけど」

「僕も同感。でも、過ごした時間の長さより今が大事っていうか。僕、Aちゃんと毎日一緒にいれて幸せだよ」

ニコニコと子供のような可愛い笑顔で私に微笑むジミン君。二人同様私も今が楽しい。仕事もそれなりに充実しているし、気の合う仲間とお酒片手に楽しく過ごして。誰かに恋人が出来たらこの関係も変わってしまうかも知れないけど。

でも、その時が来るまではもう少しこのまま居心地の良い関係でいたい。

「過ごした時間の長さじゃない…。それって俺に対する当て付けですか？」

「グク？」

「姉さんの帰りが遅いから探しに来たのに…。姉さんは全然俺の気持ちをわかってないっ！」

苛立ちような言葉をグクは吐き出し、踵を返すと公園を出ていった。