7 : もういちど、きみを ページ24
Jaehyun side
最大の後悔、とまではいかないけれどもっと早く伝えていれば未来は違ったのかなって考えたことは何度もある。
Aを意識するようになったのは、たしか高２のとき。
はじめて隣の席になったAは、頭のいい子、優等生、かわいい。
ほかのクラスメイトと何ら変わりのない印象だけを持っていた。
そんな彼女に対する印象が変わったのはそのくらいの時期に開催された球技大会。
大会を終えたあと、本来後片付けを行うはずのうちのクラスの体育委員は先輩や後輩、クラスメイトと記念撮影や雑談するのに夢中で、要するにサボっていた。
他のクラスもそんな感じだったんだろう。
人手不足に悩まされた生徒会が学級委員長に声を掛けて、当時みんなに半分押し付けられる形で学級委員長に任命されたAが手伝わされることになった。
全員が集まるまで帰る準備はできないからAが戻ってくるまで教室で待機となった俺たちは担任が差し入れに買ってきてくれたアイスに群がってくだらないお喋りを交わしていた。
担任は人数分以上用意してくれたはずなのに、彼女が仕事を終えて戻ってくるころには誰かがふたつ食べたのか、あんなにあったアイスの山は綺麗になくなっていて
教卓の近くで食べていた女子が
『あれ、Aちゃんのぶん、誰か食べちゃったのかな？ごめんね』
と申し訳なさそうに謝る。
「そうなんだ。気にしないで。遅かったわたしが悪いんだし、どうせ溶けちゃってたと思うし｣
心配そうに声をかけてきた女子に対して口ではそう言ってたけど、ほんとは納得していないのか、唇をぎゅっと結びながら不服そうな顔をしているのが隣に座ってたからわかった。
jh「これ、まだ口つけてないから食べる？」
「ううん。大丈夫」
ほんとは食べたいくせに。
大人の言うことを素直に聞いて真面目で頑張り屋さんな
なにをしても怒らない優しいAちゃん。
まわりが勝手に作り上げた彼女のイメージを必死に守ろうとする中でたまに垣間見せる、あの子どものような拗ねた表情が愛おしく感じて、ああ、恋ってこんなかんじなんだなって思ったんだっけ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1152人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みる(プロフ) - 優。さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(；；) そうなんです、主人公ちゃん頑張り屋さんなんです〜引き続きふたりの関係を見守っていただけたら嬉しいです！優。さんも 気温や環境が変わる季節ですのでどうかご自愛ください🌼 (3月30日 13時) (
レス) id: 9ed0e28f75 (このIDを非表示/違反報告)
優。(プロフ) - 1000番目のお気に入り登録をゲットしました…！！みるさんの書くジェヒョンかっこよすぎますし、主人公が頑張り屋さんで素敵です。これからの2人の関係と主人公のコンプレックスがどうなるのかすごく楽しみです。季節の変わり目ですので、お身体にお気をつけてください (3月30日 10時) (レス) id: 6fd716d240 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みる | 作成日時：2024年3月13日 22時
