Sweet Magic (ページ12)

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瞼を閉じてみてもなかなか夢の世界に入れなくて、どうしてかなって考えていたら昼寝をしたことを思い出した。

昼休み、チソンと一緒にごはんとお菓子食べようと思ったのに綺麗な先輩に呼び出されてどこか行ったから暇になってふて寝した。

お兄ちゃんと同じクラスのあの先輩、わたしがお兄ちゃんの忘れものを届けに教室に行ったとき、一緒についてきてくれたチソンにひとめぼれしたの。

「あの人ぜったいチソンのことすきだよ」って教えてあげたのに「いや、ちがうよ」って否定するチソン。

でもわたしにはわかるよ。だってあの先輩がチソンを見つめる瞳がわたしと同じなんだもん。

積極的な先輩に今日もやきもち妬いたけれど、お兄ちゃんに甘やかされて育った私はあんまり大人の余裕みたいのは出せないし、いつもこうやってチソンのこと振り回してなんとかわたしで頭いっぱいになるように頑張るのが精一杯。

今日もおなかすいたってメッセージをチソンに送りつけたけれど、私がこうやって誘うのは
眠れないからなんてそれはただの口実で、実はふたりで過ごしたいからだってことに気づいていないとおもう。

学校にいれば誰かに邪魔されるし、こうやって夜に呼び出すのがいちばん。

' 外で待ってる '

チソンから返事が来たことを合図に布団から飛び上がってパーカに着替え、すこしできた寝癖をなおした。