Top Secret (ページ45)

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jn「Aちゃん、出世おめでとう」

「ありがとう。ジェノくんも今度先輩になるってきいたよ」

わたしの言葉に対してうんと返事をするけれどそれはいつものにこにこ笑っている彼じゃなかった。

さっきまではどこか余裕を感じていたのに席についた途端どことなく緊張している様子が伝わってくる。

jn 「Aちゃん」

またそう名前を呼ばれると、ジェノくんの手にはピンクゴールドの婚約指輪。

記念日か聞いたらもう少ししたらわかるって言っていたけれどそういうことだったんだ。

jn「受けとってくれる？」

わたしが返事をするまで不安そうに瞳が揺れているけれど
答えはひとつしかないでしょ？

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次の日、出勤をするとわたしの華やかな左の薬指を見つけて
周りの社員たちはロビーに集まってきて誰からもらったか楽しそうに聞いてくる。

あれこれ噂されるのはすきじゃなかったけれど、いまはそれが心地よく感じるのだからわたしは相当浮かれているはず。

「わたしの彼氏はね______」

そうやってジェノくんの名前を告げると
照れくさそうに目を三日月にして笑う彼の姿があった。

fin.