Top Secret (ページ44)

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お兄ちゃんという最難関門が突破されたので、
そこから物事は順調に進んでいった。

元々わたしに恋人がいてほしいと願っていたお父さんはもちろん喜んでくれたし。

あれからわたしもお兄ちゃんもトラブルなしにプロジェクトは順調に進んでいき、先日発売した新商品は海外でも好評で会社の株は急成長。

今日はそれをお祝いする催しがあってそこでわたしは
広報部の本部長へと出世することを発表された。

今日は
「仕事終わりにジェノくんとご飯食べてから帰るね」そうお兄ちゃんに連絡すると「気をつけて帰ってきてね」
それだけが送られてきた。

お兄ちゃんの連絡がそれきりだったり迎えにくるって言い出したりしないのはよっぽどジェノくんへの信頼があるからだと思う。

会社で実は付き合ってましたなんて言うのもいまさらで恥ずかしいからまだ秘密にしているけれど
前みたいにそんなにこそこそしなくても良くて、こうやって過ごす時間が増えて嬉しい。

今回はジェノくんからの誘いで、どこに行くか聞いても内緒って笑顔で誤魔化されるだけ。

なにも分からずにそのまま着いていくと
何ヶ月も前から予約を取らないと行けないほど人気なレストランで驚いた。

「あれ、今日って記念日とかだっけ…？」

わたし忘れていたりしないかなっておそるおそる聞くと

jn「もう少ししたらわかるよ」

ってなんとも曖昧な返事をされた。

いろいろ不思議に思う部分はあるけれど今日はジェノくんが導くままにおとなしく従うことにする。