Top Secret (ページ43)

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お兄ちゃんも混乱しすぎてうまく状況説明できてなくて
ジェノくんがちょくちょく補足してくれたんだけど、
要するにわたしがお見合いだの出張だのバタバタしているあいだ寂しくて癒し(？)を求めた先が毎日顔を合わせるジェノくんだったらしい。

わたしが海外出張のとき特に距離が縮まったんだって。

いつも残業しているみたいですが、無理しすぎないでくださいね、って労いの言葉をくれたとき、きゅんときたらしい。

そしてジェノくんはジェノくんで、付き合っていることはお兄ちゃんに秘密にしている身だからわたしには仲良くなったとも言えず、お兄ちゃんも自分の会社の特定の社員を贔屓するのは他の社員の目があるからわたしにすら言わずこっそり可愛がっていた、と。

そして今日も出張のお土産をこっそり届けようと思ったらこうなったらしい。

dy「それでAとジェノはどうして付き合ってるって早く言わなかったの！」

jn｢それは会社で噂に立ったら、仕事に支障が出るからで…｣

それは建前上の理由ね。

｢お兄ちゃんがわたしにすきなひとできたら寝込むっていうから。いまは会社にとってもお兄ちゃんにとっても大事な時期だし｣

でもジェノくんとの交際の事実を知ったお兄ちゃんは逆に嬉しそうにみえる。

ほんとに？ってわたしとジェノくんを交互にみながら口元が緩んでいるのを手で隠す姿は
以前わたしが彼氏がいると発覚したときとは全くの別物で。

ということはわたしの心配はいらなかったのか。
それなら隠れてこそこそしなくてもよかったのにね。