Top Secret (ページ5)

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『でもAが優しい人すきなの、お兄さんが原因だと思うよ。私の周りの男、みんなAのお兄ちゃん恐れて近寄らなかったじゃん。だからあんまり男慣れしてなくて、優しくされるとすぐきゅんときちゃうんだよ』

｢そ〜うなんだよねえ｣

ジユの鋭い分析にぐうの音も出ない。

わたしのお兄ちゃんはちょっと心配性、というか過保護。
それが異性関係になるとなおさら強まる。
わたしのことまだ小さいこどもだと思ってるんだよ。
いまだって、仕事中なのに合間を縫ってメッセージきてるし。

ジユと飲んでるって言ったら
' 絶対歩いて帰らないで、タクシーで帰って ' だって。
まだ20時前ですよ〜

だんだんお開きの雰囲気になってきて、
わたしと同じように誰かと連絡をとっているジユはというと。

『あ、彼氏からだ！迎えにきてくれるって。
私もう帰るけど、Aは？どうする？』

「う〜ん、わたしはもうちょっといようかな」

『オッケーじゃあまたね、ばいばい』

「うん、今日はありがと。気をつけて帰ってね」

ほんのすこし酔ったジユに手を振って
わたしはもう一杯だけお酒を追加してからお店を後にした。