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わたしが海外出張から帰ったあと、すれ違いのようにお兄ちゃんの出張があって 寂しいよ〜って泣きつかれた。
いつも仕事をきっちりかっちりこなす常務が家ではこんな感じなんで会社のひとが知ったらびっくりなんだろうな。
でもお兄ちゃんと会えない時間が増えるほど、順調にプロジェクトは進んでいるんだと感じる。
わたしだって定時で帰れる日が減ってきて、今日も残業。
気づいたら周りは暗くなってわたしのデスクだけライトで照らされて明るくなっていた。
あくびをしながら固まった体をぐんと伸ばしてまたパソコン目を向けると誰かの足音が聞こえてきた。
わたしもそろそろ帰らなきゃってキーボードを打つ手を早めると、チーム室にひょっこりと顔を覗かせたのはジェノくん。
周りを見て私以外誰もいないことがわかったらにこにこで入ってきた。
「今日夜勤だったの？」
jn「うん。交代してくれないか頼まれて」
「そうなんだ」
jn「もう会社にはAちゃん以外誰もいないよ。だからいいでしょ？」
社内の巡回を終えた彼はそう言ってわたしの隣の席に腰掛けた。
机に突っ伏して横からわたしを見つめるジェノくん。
「見られてると集中できない〜」
jn「ふふ、ごめん。
でも普段仕事しているところ見れないから新鮮かも」
「どう？かっこいい？」
jn「うーん。やっぱりAちゃんはかわいいよ。
あ。照れた」
わたしを見て楽しそうにからかうジェノくん。
なんかね、付き合う前はすごくかっこよく見えてたんだけど最近急にかわいくみえるようになった。
かわいい彼に見つめられると構いたくなるし、あんまり長時間の作業もよくないよね、って思ってパソコンを閉じてもう後は明日のわたしに任せることにした。
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作者名：みる | 作成日時：2023年11月22日 16時
