Top Secret (ページ35)

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さっきは電話急に切ってごめんねってジェノくんにメッセージを送ったし、他にもいろいろ連絡してみようとチャレンジしたけれど昨日から1度も繋がらない。

大丈夫だよね？

携帯が水没しちゃってわたしに連絡できないのかなって
確率の低いもしも話を考えて現実逃避するけれどやっぱり違うと思う。

連絡の途絶えた時間が増えるのに比例してわたしの不安も大きくなる。

最終日なのに頭の中はそれが大部分を占めていた。

最近いろいろうまくいきすぎて気が抜けてたみたい。

怒らせちゃったのならすぐ会って話さなきゃって
帰国後そのままの足でジェノくんの家に向かった。

チャイムを鳴らしてわたしの名前を言うとドアがゆっくりと開く。

中から出てきたのは口をむっとさせて拗ねたようなジェノくん。

「うわきもの」

「ごめん。誤解だよ」

ほんとにわたしが浮気してるとは思ってはなさそうだけど
電話口から親しげな男性の声が聞こえたら
嫌な気分にはなるよね。

でも私たちの間にやましいことなんてひとつも何もなくて、きっとヤンヤンもありえないって笑うと思う。

昔からの友達で、この前偶然再会して〜って
全部包み隠さずに丁寧に話したら、誤解もなくなって
Aちゃんは嘘つけないしって納得はしてくれたんだけど…

「久しぶりに会ったのにいつまで拗ねるつもり？」

ジェノくんが後ろからぐだあっと抱きついてからかれこれ1時間？それくらい経った気がする。

jn「Aちゃんにすきになってから欲張りになった。
どうしてだろう。ひとり占めしたくなる」

ひとりごとのようにぽつぽつとそう呟く。

たぶんジェノくんがそう不安に感じるのは付き合ってることを秘密にしようねって言ったからでもあると思う。

jn「だからもうすこしこのままでいさせて」

そうやってまた抱きしめる手を強めて、いつもはかっこいい彼が今日は愛おしく感じた。