Top Secret (ページ30)

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jn 「いたい…」

さっき咄嗟に突き放しちゃったからか、腕を抑えて訴えかけるけれど、言葉とうらはらににこにこしている。

「ごめんね。でもあぶなかった…」

まだ心臓ばくばくしているもん。

はあ〜って安堵のため息をついてから

「じゃあそろそろ行くね」

って会場に戻ろうとすると

jn 「もう行くの？」

わたしの腕を掴んでそう訴える目はお留守番させられるわんこみたい。

「うん。行かなきゃなの」

そういうとしぶしぶわたしの腕を離す。

会場に戻ればそろそろプロジェクトの発表がはじまりそう。

いままで社内のみで周知されていた商品の海外進出へ向けたプロジェクトを社外にも知らせることは今日の記念パーティの目的のひとつでもある。

世界的なトレンドをおさえつつ、自社の個性もだしブランドを確立していく。
そんなコンセプトのプロジェクトは今後の会社の運命も左右しうるもので。

代表者として登壇し、大勢の前でプロジェクトの説明を完璧に行うお兄ちゃんを見ていると、さすが！と感心すると同時にやっぱりこのプロジェクトが軌道に乗るまではジェノくんとのことは秘密にしなきゃ。改めてそう決意した。