Top Secret (ページ25)

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jeno side

気づけば思わず彼女を抱きしめていて

｢やだ、帰って｣って胸板を叩いて離れようとするけれど

jn ｢すきなんです、Aちゃんのこと｣

そう言うと、抵抗の手がとまる。

jn ｢辛いから嫌いになろうって頑張ったけど、できないみたい。悲しそうな顔していたら放っておけないし、このまま帰るなんてできないよ。だから優しくしないでなんて言わないで｣

｢すき？わたしのこと？｣

目をぱちぱちさせながらそう尋ねる。
うん、って頷くと彼女の最後の涙が地面におちた。

ひとまず落ち着こうと自販機でコーヒーを買ってそこら辺のベンチに腰掛ける。

｢わあ、今日でいろんな表情見せちゃった｣

恥ずかしいって頬を触りながら呟くのがかわいくてつい顔がほころんだ。

｢はあ。わたしたち両思いだったんだ｣

ぶつぶつと頭の中を整理するようにそう呟く。

｢ジェノさん｣

｢はい｣

｢わたしたち今日からお付き合いしてみませんか？｣

どんな返事が来るか分かっているかのように期待を込めた瞳がこちらを覗いた。

ふわりと笑う彼女をみると他のことなんかぜんぶどうでも良くなって
釣り合わないとかなんとか頭で考えすぎるのはやめにして
止められそうにない想いに従ってみようと
はい、と頷いた。