Top Secret (ページ17)

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『お見合いは興味ない？』

｢え？｣

てっきり会社のことで何か重要なことが起きたんじゃないかって覚悟していたから思いもよらない提案に拍子抜けした声が出る。

dy ｢だからAにはまだ早いんじゃないですか？｣

口を挟むお兄ちゃんの声を無視してお父さんは続ける。

『知り合いの息子さんでAのこと気に入ってるって話を耳にしたんだけど、もしAに恋人がいないならその話を進めてみてもいいんじゃないかって思ってね』

恋人。
そう聞いてぱっとジェノくんのことが浮かんだけれど、付き合っているわけでもなんでもなくてただわたしの一方的な片想いだから、お父さんの提案を断れるほど強い力はない。

あまり気は進まらないけれど少し時間を欲しいという意味で

｢ちょっと考えさせてくれますか？｣

そう返事をする。

『Aの意志を尊重するからゆっくり考えなさい』

お父さんのその言葉にわたし以上にほっとしているお兄ちゃんがいた。

それなのに、次の日、わたしの目の前に

｢キムAさん、はじめまして｣

ある財閥の息子さんが大きな花束を持ってやってきた。