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今日も会社の自動ドアをくぐり抜けたらまっすぐジェノくんのもとへ。
jn 「今日はいつもと時間ちがうね」
腕時計をたまに確認しながら わたしが来ないなって待っててくれたのかなってちょっぴり期待してみたり。
同い年だし、もともと同じ学校だったんだからって仕事中以外なら敬語をやめようということになった。
わたしも近くにお兄ちゃんがいないの確認して敬語をやめた。
「うん、今日はお兄ちゃんが早く出勤する日だからわたしはバスできたの」
jn「ああ、そっか」
ちょうどいまこのタイミングが誘うのにベストだ！って思って
「あの、ご飯！今度一緒にいきませんか？昨日のお礼したくて」
わたしのイメージでは、即答でうん！って返事もらって
じゃあまた後で連絡するねって感じでお店が決まったら昨日交換した連絡先でメッセージを送り付けるところまでシュミレーションしてたんだけど。
「え、」
一瞬たじろいたようにみえたから困らせちゃったんだって
そこで気づく。
急にご飯誘われても驚くよね、たとえそれがお礼という口実だとしても。
「いや、嫌ならぜんぜん！彼女さんとかそういうのお気にする方だったら あの、はい、断ってください。無理にとは言わないので！急になんかごめんなさい… ｣
なにひとりでべらべら喋ってるんだろう。
失敗しちゃった って下を向くと
jn ｢行きたいです、それに彼女もいないし…｣
顔を上げると楽しそうに にこにこ笑っているジェノくん。
jn「今日とか、どう？」
それどころか逆にわたしが提案されてる。
｢今日？｣
jn ｢うん。急だったかな？｣
｢ううん、大丈夫！じゃあ今日にしよう。わたし定時で上がれるように頑張るね｣
そう意気込んでまた社員証をかざして中へと入っていった。
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作者名：みる | 作成日時：2023年11月22日 16時
