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RJ「ていうか、あいつが＿＿」
ロンちゃんがなにかを言いかけたとき、
わたしたちを見つけたドンヒョクが「双子ちゃんだ〜」ってにこにこで近寄ってきた。
ちょっかいかけられる、！って察して逃げたから、結局ロンちゃんが何をわたしに言おうとしてたのかわからないまま。
ろんちゃんとはぐれたあと、試合終わりのナナちゃんがこっちに来てくれた。
「おつかれさま」
JM「さっきは応援ありがとう」
「やっぱり届いてたんだ」
周りの声も重なって、わたしの声は聞こえないかなあっておもってたのに。
JM「Aちゃんの声はどこにいてもきこえるよ〜」
冗談なのか本気なのかわからないことを言いながらふわふわ笑ってたのに、
JM 「あれ…？」
急に真剣な表情になって、
ここ怪我してる、ってわたしの腕を指していう。
引っ掻かれた跡があってすこし血が出てたから、きっと試合中に怪我したんだとおもう。
JM「ちゃんと消毒しなきゃ」
「これくらい大丈夫だよ」
JM 「だめ、」
こういうときのナナちゃんは頑固で素直に言うことをきくしかない。すこし大袈裟だなあと感じながらも手を引かれるまま着いていく。
保健室かなと思ったけれど連れてこられたのは教室だった。
みんな体育館に集まってるのか、人はいなくて静か。
水道水で洗ったあと、ナナちゃんの席に座らされる。
ななちゃんが持ってきたポーチの中には絆創膏とか薬がいろいろ入ってるの。わたしがよく転んだりするから持ち歩いているみたい。
傷口に絆創膏を貼ってもらって
JM 「よし、じゃあ戻ろう」
立ち上がって またわたしの手を引こうとするから、わたしは立ち上がろうとせずに抵抗してみる。
JM 「どうしたの？」
動こうとしないわたしを心配そうに見つめている。
「ねえ、もうちょっと一緒にいよう」
JM 「Aちゃんのほうから甘えるなんて、珍しいね？」
にこにこ笑いながら、またわたしと視線を合わせるように座ってくれた。
たぶんまた体育館に戻ったら誰かとどこかにいっちゃうでしょ？
だから、自分でもよく分からないけれど、とつぜん、
ナナちゃんをひとり占めしたくなったの。
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作者名：みる | 作成日時：2023年11月6日 17時
