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そんなこと考えてたら、隣のナナちゃんがわたしに向かってなにか言っているんだけど、周りに人が多くて色んな声が交差するからはっきりときこえなかった。
「もう1回言って」
そういうとわたしの耳の高さまで身長を合わせて囁くの。
jm「寒くない？」
「寒くないよ。手繋いでるから」
繋いだ手をゆらゆらしながらそういうと満足そうに笑って
今度は繋いだままの状態でナナちゃんのポケットの中に入れられるからなおさら温まった。
そうやって寒さをしのいで順番を待っていると列はどんどん前に進んでいって、やっとわたしの目の前にイルミネーションは現れた。
気温が低いおかげで一段と綺麗に見える。
雪もすこし降っていたからなおさら幻想的な世界に。
「やっぱりテレビでみた何倍もきれい！！
連れて来てくれてありがとう」
jm「どういたしまして〜」
テンションが上がっているわたし。
ちかちかと煌めくイルミネーションにみとれていたら
その横顔をナナちゃんにこっそり写真撮られてたなんて
家に帰ってストーリーを見るまで気づかなかった。
存分に楽しんで じゃあそろそろ近くのカフェで温まろうってなったんだけど、クリスマスシーズンが近いからかオーナメントが置いてあった。
願いごとを書いて自由に吊るしていいらしい。
隣のナナちゃんは元から思いついていたかのようにスラスラとペンを動かす。
わたしは欲張りだから願いごとを1個に絞れなくて迷っていたんだけど、いまパッと浮かんだのを書こうと思う。
わたしが書き終えたときにはすでにナナちゃんはオーナメントを吊るし終わっていて、わたしもせっかくだから高い位置に吊るそうとすると「届く？」ってわたしの後ろから手を添えて結ぶのを手伝ってくれた。
jm 「なにお願いごとしたの？」
「ん〜秘密。ナナちゃんは？」
jm「Aちゃんが教えてくれないから教えない」
そうやって拗ねたフリするけどその5秒後には
口角をあげてにこにこと笑う。
結局教えてくれなかったし教えなかったけれど、きっとふたりとも書いた内容はだいたい同じことだと思う。
わたしは 来年もこうやって過ごせたらいいな って。
そうお願いしたよ。
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作者名：みる | 作成日時：2023年11月6日 17時
