be my baby (ページ29)

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1 : きらきらイルミネーションページ29

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ロンちゃんは付き合ってからもふたりはあまり変わらないねって言うけれど
甘さがミルクチョコからホワイトチョコになったみたいな、うーん。
上手いたとえは見つからないけど、彼氏のナナちゃんは幼馴染のナナちゃんに比べて甘さが一段階くらいあがった。

今日はふたりでイルミネーションを見に行く予定。

小さいころ、わたしが行ってみたいなあって呟いていたのをナナちゃんは覚えてたらしい。わたし自身も覚えてないのに。

でもそんなこと言ってた気がする。
昔から変わらずイルミネーションを見に行くことに憧れがあるし。

ナナちゃんが家まで迎えにきてくれて、ロングコートを着て家を出たら「あったかくしなきゃでしょ〜？」と、家にまた戻されて、マフラーぐるぐる巻き、手袋を履いてついでにニット帽も被せられた。

「わあ〜雪降ってるね」

「暖かくしてきてよかった。綺麗だね」

会場に着くころにはやわらかい雪が降っていて、地面には水分を多く含んだ雪があちこちに積もっていた。

ナナちゃんはわたしより歩幅が大きいから、すこし先を歩く彼に小走りで追いつこうとすると、靴の裏に雪がついていたのもあって転びそうになった。

咄嗟にナナちゃんのコートを掴んだから転ばずに済んだんだけど、驚いたようにこっちを振り向く。

jm 「大丈夫？」

「うん、大丈夫。ちょっと転びそうになっただけ」

でも危ないからと手を差し出されたので
片方の手袋を外して手を繋いだ。

やっぱりこの季節のイルミネーションは人気で、
混んでいたから並んで順番を待っていると
もう見終わったのか、逆の方向から5人くらいの高校生の集団がやってきた。

わたしたちの並んでいる列をすれ違いざまに見るなり

「カップル多っ！別れるってジンクス知らないのかな」

そんな声が聞こえた。

別れるジンクスかあ。
あれ。イルミネーションのジンクスはすきなひとと行ったらその人とずっと続くよっていうのじゃなかったけ？
それは初雪だっけ？

まあいいや。
別れるのって、あまりにも寒くて雰囲気が悪くなるからだとかそういう原因でなのかな。
ん〜それならわたしには関係ないかな。