be my baby (ページ26)

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学校の帰り、今日部活がないのはわたしとナナちゃんだけだったからふたりで帰ることに。

歩いていると急に強い風が吹いてその風はもうひんやりと冷たい。

秋なんて短くて、もう冬が来そう。

ナナちゃんなんてもうマフラー巻いて冬の装い。
わたしもそろそろ衣替えしないと。

またびゅうっと風がわたしの間を通りすぎて思わずさむい、って呟いていた。

そんなわたしを見かけて自分のマフラーをわたしに巻き付けるナナちゃん。

｢いい｣

わたしがふるふると首を横に振ると巻き付ける手を止めた。

JM ｢どうして？寒いんでしょ？｣

｢そしたらナナちゃんが寒くなるでしょ？｣

そう言うとにこにこと笑ってまた手を動かしてわたしにマフラーを巻き付ける。

JM ｢ナナはAちゃんが風邪ひいて辛い思いするほうがいやなの｣

わかった？ってそのままわたしの頬はナナちゃんの手によって包み込まれた。

ながい睫毛ときらきらの瞳がぴったりわたしと合わさって、体温も伝わって。

どうしてかな、異常にどきどきするの。

わたし、ナナちゃんのことすきなのかな。
最近ずっとなにしてもナナちゃんが浮かぶの。
いまもこんなにどきどきするの、どうしちゃったんだろう。

この前の体育のときだっておかしいよ。

それにいま思えば
ナナちゃんに彼女できたらって考えたときもすごく不安になったし、もやもやしたし、みんなに人気者のナナちゃんを見て急にひとり占めしたくなった。

それってたぶん、わたしはナナちゃんにとってのいちばんのひとでいたいっていう気持ちの表れで

それってつまり。
わたしずっと実はナナちゃんのことすきだったんじゃ…？

そんな考えが浮かんだ瞬間、パズルがぱちっとハマったようにすっきりして、じゃあそれにしてはいろいろと遠回りしすぎだよ〜って自分のばかさ加減に呆れる。
自分のことなのに自分がいちばんよくわかってなかったなんて。