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Jaemin side
｢なんだ、そんな簡単なことだったんだ…どうしてわからなかったんだろ｣
さっきまで 理解不能 という字幕が見えそうなくらい顔を顰めてたAちゃんだけど、ゆっくり教えてあげると理解できたのか、瞳をきらきらさせて ポイントをノートにメモしている。
｢頭使ったから甘いもの欲しくなってきた｣
と言って鞄からチョコ牛乳を取り出したAちゃん。
そのチョコ牛乳を見てまたあいつの言葉を思い出す。
'ナジェミンってただの幼馴染なんだよね？'
Aちゃんを探しに歩いていたときに廊下越しから聞こえたそんな言葉。
Aちゃんとの間に 彼氏って名前がなくても、隣で過ごせるし、手も繋げるし…だからずっとこのままで曖昧なままでいいと思ってた。でも もうさ、｢ 困ったときに助けてくれる優しい幼馴染 ｣ の立ち位置じゃ物足りなくなってきて 気づいたら口が動き出していた。
JM｢Aちゃんにとってはナナはただの幼馴染なの？｣
ぽかんとして牛乳を飲む手をとめる。
JM ｢ごめん。さっき 教室で話してたの聞こえた。
Aちゃん、 ナナはAちゃんのこと、ただの幼馴染だって思ってないよ｣
｢えっと、それは、どういうこと…？｣
JM｢ひとりの女の子としてすきってこと｣
なにを言ってるのか、すべてを理解できない。
そんな顔をしているAちゃんにぐっと近づく。
JM｢このままキスしちゃいたいくらい｣
｢ナナちゃん、どうしたの？ 変だよ… ｣
境界線はとうに越えてしまった。
涙目になりながら戸惑うAちゃんをみて、怖がらせちゃったかもしれない、ぎこちなくなるかもしれない。
そんな考えもう浮かんだけれど、
' もういっそのこと 他のひとのことを考える隙もないくらい ナナで頭いっぱいになればいいんだ '
そう開き直っている自分がいた。
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作者名：みる | 作成日時：2023年11月6日 17時
